「騙された、、、と。具体的に説明を」
「はい」
そう、答えた彼女は男に怯えつつもハッキリとした顔でこちらに訴えかけてきた。見た所、裏の社会の人間なのだろうか、身体を売る感じの、、そういった女性はやはり強いものだ。
「この男は息子と私の心を弄んだんです」
「なるほど、、、詳しくお願いします」
そこから、女性はしっかりとした口調で事態を話し始めた。女性の話をまとめるとこうだ。
女性は”今は”風俗で働いており、少年は小学生らしい。男性の方は事務職に一応は着いているらしい。女性は元々OLだったが、男の方に騙されて風俗で働かせられていたらしい。2人が出会ったのは半年前らしい、シングルマザーだった女性はすぐ好いてくれた男性に惚れてしまった。女性は裏の社会の人間に脅され、無理やり風俗で働かされた。男の方は裏社会の奴らに人質にとられ何も出来ない、、、
しかし、実は男の方は人質ではなく、裏社会の奴らの仲間だったらしい。女性はそれに気づき、話しをしようとしたら、証拠の入ったカバンを取られ、殴られ、蹴られ、散々な結果だったらしい。
ここまで、聞いてくれた少年少女なら分かるだろう。そうだ、俺の依頼人とまったく同じ様な内容だ。
「仏、、、こいつ、、使えるぞ」
繋がった、話が繋がったぞ。この女が言うことがほんとであれば全ての話に納得が行く。これは、もっと、情報を集め、信憑性を高めるしかない。そうと決まれば青髪に聞きたいことがある。
「アニキ、この男の身分証明書発見、奪っとく?」
「取り敢えず、身柄を実質拘束できる情報だけ奪っとけ。」
「りょうかーい」
その後、少年と女性を仏が家に帰らせ、男は放置。俺はと言うと流石に疲れ果て一度家に帰る事にした。
家に帰り、紫髪が居ないことに安堵し薄っぺらい敷布団に身を任せると、頭の中をこの事件の内容が渦巻いた。恐ろしく強い幹部とそれをまとめるビックリするぐらい頭のいいボス。男に騙され風俗で働かされる女。そんな事を疲れ切った身体で考えると直ぐに深淵の如き暗闇に潜ってしまった。
※因みにだがカラオケアルバイトの店長にはめっちゃ怒られたがひったくりを捕まえてた事を言ったら許してくれた。
次の日の夜アルバイトを終わり時間が作れたので例の路地裏自販機の所に行く事にした。
薄暗い道を歩いていくと彼の姿が見えてきた。
「連絡が入ってきたから、、、調べて上げたけど、やっぱアニキすごいね(笑)」
「何がすごいん??」
「嫌、アニキお金ないんだから実質抱かれに来たのと一緒じゃん。」
「今回は時間ないからそれヤダ。」
「え〜まぁ、いいや、取り敢えずアニキの依頼を確認するね」
「おん」
「まず、アニキはある男の身分を知りたいんでしょ?」
「そう
俺は昼間の間に連絡をまろに入れて置いた。この事件の鍵となるはずであろう先程の男。こいつの情報が少しでも集まれば行けるだろう。奴らのアジトを潰すことは依頼内容としては確定事項なんだ。
昨日投稿出来なくてごめんなさい。
コメント
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世界って怖い……(((( 騙されんなよ!っと思ってしまった (最低な人代表)