コメント
13件
すぅぅ...切ない気持ちもあるけど、2人が抱き合ってるのが可愛いかった...、意味怖とか私向いてないわ...
【再会の時を待つ】
※翠蘭×金鳳
※EL戦争後の翠金です
※苦手な方はスクロールしてください
※通報しないでください
※意味怖要素+死ネタですかね
CODE-ELの内部分裂による戦争が終わり、私達にも平和な日々が訪れた
死龍達はメロンパン屋を再開し、バースと鵺は共に店を出すことになり
私も夢の石鹸屋になった
毛利さんは株式会社モーリーを建て、そこで私達は勤めている
昔はまったく考えてもいなかった世界に踏み込んで、新しい日々を暮らしている
幸せなはずなのに、どこか心に穴が空いたような…
寂しい気持ちになるのは、何故なのでしょう
この戦争で失ったものは多く、私達毛利班の中にも犠牲者がでてしまった
本部はトップの人間が居ないのと、御前に見放されたとこにより解散となっている
殺し屋同士による殺し合いだったのだから、互いに犠牲もあるのは承知の上
それでも、その犠牲に彼が含まれていることが
とても辛く悲しい
金鳳「(翠蘭、本当に居なくなってしまったんですか…?…)」
大切なものとは、失って初めて気づくものだと
誰もが知っていることでしょう…
私は今、失って初めて彼を好きだったことに気づいて こんな自分をずっと悔やみ続けている
金鳳「…皮肉なものですね、恋というのは、」
自分は、ずっと死龍を“愛している”のだと思っていた
今もそう思っている、死龍を見てると胸が高鳴る感覚がある
どんどん鼓動が早くなっている気がする…
それでも、私が“好き”なのは翠蘭だった……
ある夜のこと、店を閉め帰っていた道中だった…
人気の少ない裏通り、街灯の灯りがうっすらと私を照らす
その背後に、どこか知っている気配を感じた
はっとなり、思い切って振り返る
そこに居たのは…
金鳳「!…はっ…翠、蘭…⁇」
翠蘭「久しいな!金鳳、」
そこには翠蘭が立っていた、いつもと変わらない、眩しい笑顔で
気がつけば私は彼の方へ駆けていて、力いっぱい抱きついていた
そして私の頬を温かい雫が濡らす、それは涙だった
金鳳「馬鹿っ…どうして私を置いてったんですか…っ!、ずっと寂しかったんですよッ…!」
翠蘭「…すまない、」
金鳳「謝って”も、許し”ませんからッ!うぅッ…馬鹿ぁッ…」
いつかの私は彼に大嫌いといった、でもそれも裏返せば好きの意だったのかもしれない
今こうして、彼と再会し
そのことに感極まり泣いているのが、確かな証拠だから
ずっと抑えていた感情が、ポロポロとこぼれ落ち
雨のように私の頬を濡らしていく
そんな時、彼が私のひとつの涙を拭い、そっと顔を近づけそのまま口付けた
金鳳「は、、ぇ……?…」
翠蘭「ようやく泣き止んだか、よかった」
彼はにっこりと笑い、私を強く抱き返した その笑顔にあの日感じた憎らしさはなく、ただ温かいものを感じた
金鳳「…ッ、もう、どこにも行か”ないで…ッ」
私が絞り出した言葉はそれだけだった
いや違う それ以外、何も出てこなかったのが正しい
本音をいうと、私は彼を心からの好きだった
ただそれに気がつけば、もう後戻りできないと思い その気持ちに蓋をした
そしてその上に死龍への愛を重ね、重く閉ざしたのだ
今彼に口付けられて分かった、やっぱり、私は
金鳳「貴方のことがッ、ずっと、ずっとッッ…ッ大好”きなんですッ…っ、1人にし”ないでッ」
翠蘭「…」
そういうと、彼は黙ってしまった
そして一息ついてから、微笑んでこう答えた
翠蘭「俺も好きだ、金鳳…お前を1人になんてさせない…っ」
笑顔で隠しているだけで、彼の声は少しかすみ泣く寸前に感じた
翠蘭「でも、今は無理なんだ…今はまだ、お前とは居れない」
金鳳「ッ!…ッそんな…っ」
私が話そうとすると、彼は遮って話を続けた
翠蘭「ただ、いつかはお前を迎えにいく、必ずお前と再会する日はくる!…約束だ、」
そして約束といい、小指をたててこちらへ向ける
金鳳「ッ…はぃ、約束ですよっ…もし破ったら、本当に骨を折りますからね…?っ…」
私が云うと、翠蘭は笑った
そしてまた私の頬に触れ、そっと上を向かせてこういった
翠蘭「お前のことは愛おしく思っているぞ…金鳳、、、永遠に」
そして口付けをかわした…口を離すと同時に、急な眠気に襲われる
そして私の意識がそこで闇へと落ち始めた
翠蘭「…俺を好いてくれて、ありがとう…」
その声が頭に響く、そしてうっすらと見える彼が、私の左手を握り何かをしているのが見える
でも、それもぼやけていき、だんだんと見えなくなっていった…____
次に目が覚めると、何故か知らない部屋にいた
カーテン越しに聞こえる声に、私は聞き覚えがあった
金鳳「(死龍の声…と、カリン?何故…)」
疑問に思いカーテンのそっと開き、声をかける
金鳳「あのぉ…お2人共…⁇」
瓜生「⁈、金鳳!目が覚めてたのか?!」
私が声をかけると、驚いた二人がこちらを向き医者らしき人物と近づいてくる
金鳳「あの、私は何故病院?にいるのですか??」
と云うと、医者の方がこたえた
医者「君は突然倒れたんだ、それも人気のない裏路地で」
金鳳「え?…」
訳がわからなくなっていると、今度は死龍がこたえてくれた
瓜生「お前、覚えてないのか?俺達と別れてから連絡がなくて、病院に運ばれたって聞いたんだぞ?」
それを聞いてますます意味が分からなくなった
金鳳「な、何をいってるんですか??私は店を閉めて、帰っている途中で……」
カリン「アンタこそ何いってるの?、みんなで集まって飲みにいったんでしょ?」
横からカリンが付け加えてこたえる
それを聞いても訳がわからないままだった
そして再び医者が話し出した、その内容に私は驚きを隠せなくなる
医者「君は彼らと別れてから意識を失って、三日は寝たきりだったのだよ?誰かが連絡で救急車を呼んだんだ、でもその連絡、番号のない携帯からだったから驚いたよ…」
金鳳「…ぇ……」
その瞬間、恐怖で体が強張った
私が店を閉めたあの空間は、私が見た幻覚か妄想、または夢で
翠蘭もその内容の登場人物の人
そして現実では三日の間も眠り、意識不明だったこと
そして何よりも引っかかった、その番号のない通報…あれは一体、誰がしたのだろう…
そのことを少し考えていた時だった、不意に死龍がこんなことを問ってきた
瓜生「それより金鳳、左手の薬指のそれ、どうしたんだ?」
金鳳「え?くすり指?…」
そして手に目をやると、そこにはつけた覚えのない指輪があった
それをみてドキッ胸が高鳴った
だがそれはときめきなどではなく、恐怖を感じた時のそれだった
金鳳「何でっ、あれは夢で…現実じゃなくて…!え、、っ?…」
結局、あれは夢だったのかは分からない
ただこれが現実なら、私は近々、彼と再会する
その時がきたら聞けばいいと、今はそう思い自分を落ち着かせるしかない
死龍達には、このことは忘れるよう釘を刺していった
金鳳「くすり指に指輪…これは新手の求婚ですか?、翠蘭…」
病院の窓から星空を眺めて、1人呟く
これに返事が返ってくることを期待しながら________
*・゜゚・*:.。..。.:*・’END’・*:.。. .。.:*・゜゚・*