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「おい山崎ィ、朗報だぜ。土方さんの理性が完全にマヨネーズと一緒に溶け落ちやした。……次は一泊二日の温泉旅行と洒落こみやしょう」
総悟が隊長室で事も無げに放ったその言葉に、山崎は持っていたあんぱんを畳に落としました。
「お、温泉……? 泊まり……!? 総悟さん、正気ですか!? 混浴だったらどうするんですか! そもそも寝る時どうするんですか! 24時間監視されてたら、俺、一瞬で『山崎』に戻っちゃいますよ!!」
「安心しなせェ。土方さんは今、退子さんの『指先越しの沈黙』に脳をやられてやす。あんたが多少イビキをかこうが、『お疲れなんですかい、可憐だ……』って勝手に解釈してくれまさァ」
総悟はニヤリと笑い、すでに手配済みの「温泉宿の予約票」をひらひらとさせました。
「場所は山奥の秘湯でさァ。土方さんは『退子さんの疲れを癒やしてやりてェ』って鼻息荒くしてやすが、俺の狙いは別だ。……いいですか、山崎。温泉っつーのは、『露わになる』場所なんでさァ」
総悟は山崎の肩を掴み、その耳元で低く、けれど愉悦に満ちた声で囁きます。
「湯気の中で、髪を解いた退子さんの姿……。それを見た土方さんが、どれだけ無様に悶え苦しむか。……想像しただけで、白飯三杯はいけまさァ。……あ、ちなみに俺も、抜き打ちで『視察』に行きやすからねィ」
「視察って覗きじゃないですか!! 犯罪ですよ!!」
一方、土方は執務室で「温泉旅行のしおり」を自作していました。
「退子さんの肌を傷つけない泉質は……。あ、マヨネーズ風呂は……さすがに退子さんが驚くか。……よし、今回は『男・土方十四郎、紳士の極み』を見せてやる……!」
土方の頭の中では、湯上がりの退子さんと月を見るという、少女漫画のような展開がフルカラーで再生されていた。
しかし、その「退子」の中身が、毎日「ザキィィ!」と怒鳴りつけている部下だとは、微塵も疑っていません。
山崎は泣きながら、総悟に渡された「勝負下着(女物)」や「替えのウィッグ」をカバンに詰め込んでいました。
(温泉……。一歩間違えれば、真選組副長への不敬罪で切腹。……いや、その前に総悟さんに弄ばれて精神が死ぬ……!)
「山崎ィ、準備はいいですかい? 退子さんとしての『最高の夜』、期待してやすぜ」
総悟の冷たくも熱い視線に見送られ、山崎はついに、逃げ場のない「一泊二日の密室(温泉)地獄」へと足を踏み入れることになりました。
コメント
1件
あら〜、これはまた笑わせてもらいました!土方さんの「退子さん」への恋心が完全に暴走してて、本人だけが疑ってないっていう構図が最高ですね(笑)。総悟の「温泉は露わになる場所」って牽制球も嫌らしい…。山崎の「勝負下着(女物)」カバンに詰めてるシーンで思わず声出して笑っちゃいました。設定をここまでギャグに昇華できるのは、キャラクターの関係性をしっかり掴んでる証拠だと思います。続きが気になる〜!