コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
『雪原(マモケシ)で…』
レイア「うーん。消えるところを
見たいんだけど、魔物が居ないな…。
」・辺りを見ている
ぷー太郎「くそ。雪が深まってきた。
これ以上、進むと埋もれるぞ。」・
雪をかき分けながら言った
バイス「ばふっ、ばふっ。」・雪に
頭を突っ込んでいる
レイア「もう夕方だし、このままだと
遭難するかも。」・悩んだ
語り手「レイアは、とんでもないことを
言った。」
ぷー太郎「なんの当てもなく来たの
(驚)!?」・レイアの方を向いた
「ビュオ〜…!!」
ぷー太郎「わっ!?吹雪いてきた!
早く安全なところに…。」・右前足で
自身の顔をおおった
「ポム。」
ぷー太郎「あれ?突然、暗くなったぞ。
」・きょろきょろする
バイスの声「こっち来てみ!」
ぷー太郎「ん?」・声のする方へ
歩き出した
語り手「ぷー太郎の前方に、ひと粒の
光が見える。進むにつれて、それが、
次第に大きくなっていく。そして、
パァーッと、一面が真っ白に…。」
「ポン。」・ぷー太郎は、顔を出した
ぷー太郎「ふう。寒さを感じない…。」
バイス「・・・・・。」・ぷー太郎の
隣に居る
ぷー太郎「なぁ、バイス。ぼくらは、
毛布にでも、くるまれたのか?」・前を
向く、バイスに訊いた
バイス「ちがう。ぷー吉のクチの中。
」・遠くを見ながら答えた
ぷー太郎「はっ?」・眼を丸くした
語り手「ぷー太郎とバイスは、
頭部が少し大きくなった、ぷー吉の
クチの中から、顔を出している。」
「ヒョコ。」
2匹めの、ぷー吉「体を張ってみた。
ふん。」・ぷー太郎の上の辺りから
顔を出した
ぷー太郎「・・・・・。」
レイアの声「みんな。外は寒いから
出ちゃダメだよ。」
ぷー太郎「レイアさん(驚)!?」・
うしろを見た
『日が暮れて…』
「スー…。」・頭部を少し
大きくした、ぷー吉が、
おすわりしながら、吹雪の中を
移動している
「ポン。」
レイア「あたたかくて快適〜(楽)。
」・ぷー吉のクチから顔を出した
「メラメラ…。」・暗闇の中に、
ランタンが灯っている
ぷー太郎「レイアさんも入れるなんて、
いったい、こいつの体は、どうなって
いるんだ…。」・にらみ付けるような
眼で、2匹めの、ぷー吉(隣)を見た
2匹めの、ぷー吉「ふえ?」・
おすわりしたまま、ぷー太郎を見返した
語り手「ぷー吉のクチの中は、
宇宙のように広がっているのだ。」
バイス「ほい。」・2匹めの、ぷー吉の
隣に来て、ほっぺを引っ張った
「ポヨン。」
語り手「2匹めの、ぷー吉は、
更に分裂し、3匹めが現れた。」
作者「以後、ぷー吉たちは、名前の
横の数字で区別する。」
ぷー太郎「うーん。どうにかして、
調べられないかな…。」・前足を組んで
考え始めた
バイス「ほい。」・ぷー吉3の、
ほっぺを引っ張った
「ポヨン。」
語り手「ぷー吉4が現れた。」
バイス「おもしろ(楽)。」
ぷー太郎「バイス。その辺で、
やめておけ。」・考えながら、バイスに
言った
バイス「ん。」・ぷー吉3と4を
一匹ずつ、ぷー吉2のクチへ押し込んだ
レイアの声「あれ?明かりが見える。」
『一軒屋の台所で…』
背の高い男「うーん。どうやったら…。
」・ウロウロと考えごとをしている
「ピンポーン。」
男「ん?」・玄関の方を見た
「ガチャ。」
男「はい。」・扉を開けた
レイア「あの…、この辺り、宿屋が
ないみたいで…(照)。」・ぷー吉を
抱いて、男の前に立っている
ぷー太郎「なんの考えもなしに
来るからだよ(不満)。」・レイアの
隣で、ぶつぶつと言った
男「ん?」・ぷー太郎を見た
レイア「こんなところに、家が
あるなんて珍しいですね。」・廊下を
歩いている
男「あぁ。極秘の研究所を
隠すためだよ。地下にあるとは
誰も思わないからね。」・歩きながら、
うしろのレイアに答えた
ぷー太郎「そういうのは、言っちゃ
ダメでしょ!?」・思わず声を発した
男「やっぱり、空耳じゃなかったか。
」・ぷー太郎を持ち上げた
ぷー太郎「えっ!?」・男の顔を見た
男「ふーむ。獣人のチカラを
借りなくても、動物の言葉が、わかる。
これは、おもしろい。」・ぷー太郎の
顔を観察し始めた
ぷー太郎「はっ?」
レイア「なんだ。あたしだけじゃ
ないのかぁ。」・がっかりした
ぷー太郎「それって、どういうこと
(困惑)!?」・レイアを見た
レイア「きみたちは、人の言葉を
喋っていたんだよ。」・ぷー太郎に
言った
ぷー太郎「へっ!?」
男「ということは、他の犬も
喋るのかな?」・レイアに訊いた
レイア「はい。この、ぷーちゃんと、
足元の子(バイス)もです。」・男に
答えた
バイス「なぁ、メシ。」・レイアを見た
ぷー太郎「・・・・・。クスッ。」・
ひどく落ち込んだ
語り手「ここで、呪いの笑人形の
効果は切れた。」
男「では、詳しく調べたいので、
それも、預かりますね。」・レイアの
抱く、ぷー吉を引っ張った
「ポヨン。」
語り手「ぷー吉は、分裂した。」
男「・・・・・。」・固まった
レイア「あっ、ぷーちゃんは、
分裂するので気をつけてください
(笑顔)。」
バイス「メシ(怒)!」
語り手「バイスは、ほったらかしに
された。」
『台所で…』
男「自己紹介が、おくれたね。私は、
フェルスボージ研究所の『クロム・
スパンディール』だ。よろしく。」・
手を差し出した
レイア「旅人のレイアです。」
語り手「レイアとクロムは、握手を
交わした。」
クロム「きみたちも、よろしく。」
ぷー吉「ふあ。」
ぷー太郎「どうも…。」
バイス「ん。」
語り手「クロムは、犬たちと握手を
交わした。」
クロム「ところで、あなたたちは、
なぜ、この場所に?」・レイアに、
マモケシのことを訊いた
レイア「魔物の消えるところを見に
来たんですが、なかなか出会えなくて
…(照)。」・クロムに答えた
クロム「なるほど。それで、
この辺りまで迷い込んだと。」
レイア「まぁ、そんなところです
(照笑)。」
クロム「わかりました。その映像は、
私が持ってきましょう。」・笑顔で
言った
レイア「いいんですか(喜)!」
クロム「えぇ。それと、冷蔵庫の中の
モノは、ご自由に、お使いください。」
レイア「ありがとうございます
(笑顔)。」
クロム「では、のちほど。」
「バタン。」・クロムは、台所から
出ていった
ぷー太郎「・・・・・。」・クロムを
じっと見ていた
レイア「待たせてゴメンね。ごはんに
しよっか。」・屈んで、バイスに言った
「ブンブンブン!」・バイスは、
喜びの余り、しっぽを高速で動かした
『食事を終えて…』
バイス「ゲプッ。」・ゲップをした
ぷー太郎「お前の端末を見せて
くれないか?」・隣の、ぷー吉に言った
ぷー吉「ふあ。」・ぷー太郎に、
端末を渡した
「ガチャ。」
クロム「映像を持ってきたよ。」・
小さな端末を持って、台所に入ってきた
ぷー太郎「ぼくの持っている端末と、
特段の違いは見られないな…。」・
端末を操作をしている
クロム「はい。どうぞ。」・レイアに
小さな端末を渡した
「シュン!」・コンペイとう、のような
魔物が、一瞬で消えた
レイア「わぁ。ホントに消えた(喜)。
」・映像を見ている
クロム「大きいのは、消えずに
去ることもあるんだけど、
このくらいのは一瞬かな。」・レイアに
言った
バイス「なぁ。オレにも!」・レイアの
足元で飛び跳ねている
レイア「はい(笑顔)。」・バイスに
映像を見せた
バイス「おっ、きえた(笑)。」
ぷー太郎「この機能は、なんだ?」・
バンダナの印のことをぷー吉に訊いた
ぷー吉「盗まれた情報が
戻ってくる機能。機能自体も、この
端末に戻るから便利。」・ぷー太郎に
答えた
ぷー太郎「ふーん。」・端末を見ている
ぷー吉「ただし、盗むことは、
できないから注意する。」
レイア「ふぁ〜。そろそろ寝ようかな。
」・あくびをした
クロム「でしたら、2階の部屋を
お使いください。」
ぷー太郎「クロムさん。」・クロムを
見ながら近寄った
クロム「ん?」・レイアから、小さな
端末を受け取り、ぷー太郎を見た
ぷー太郎「ぼくたち(犬)を実験台に
しないよね?」
クロム「そんなことは、しない。ただ、
ちょっと検査を…。」・焦る
レイア「ぷー太郎くん。行くよ。」・
扉の近くで呼んだ