魔「ふぅ…買い足しもこんなものか。」
霊「いいんじゃない?どうせ最終的には足りなくなるんだし、他の奴らも準備してるでしょ。」
魔「それもそうだな。」
そんなこんなで、私達は温泉への買い出しをしていた。まあ大体は酒とそのツマミだけどね。もちろん理由あっての買い物よ。
魔「まあ、萃香の動き的に多分、人妖亡霊お構い無しに招待しまくってるよな。」
霊「おそらくね。となると温泉なんてお祭り状態。指図目途中からほぼ宴状態でしょう。」
魔「仮にそれが無くても私達だけで飲み干しちまえばいいもんな。よく考えるぜ。」
霊「もっちろん。こういうのは、やったもん勝ちなのよ。」
そのまま歩き続ける。そこでふと近道を思い出す。
霊「こっちよ魔理沙。近道を知ってるの。」
魔「おっ!本当か。それじゃあついて行こうかな。」
そうして歩き始める。
〜数分後〜
霊「さて、こっちよ…ってありゃ、置いてきちゃったか。まあ一本道だしすぐ来るでしょう。」
そうして真っ直ぐ歩いていると、意外な顔が見える。
?「そんなに驚かないでくださいよ。気持ちは分かりますが、当然私は無害です。」
そいつはそんな事を言うが、正直…
?「存在自体が厄介ですよね。それも理解してるつもりです。ですが私も理由がありますので地上にお邪魔しますよ。」
霊「そろそろ喋らせなさい。そんなんじゃ友達出来ないわよ。『古明地さとり』。」
そう、こいつは古明地さとり。使い捨てられた旧地獄の館、地霊殿の主として君臨する心を読めるさとり妖怪。それが古明地さとりだ。
さ「既に居ませんよ、動物を除いて。」
さ「それと、ご説明どうも。誰に対してかは分かりませんがそう。私こそが古明地さとりです。」
さ「あとついでに、あなたが考える疑問の答えはここにありますよ。」
そう言うとさとりは『緑のリボンを付けたカラス』と『尻尾が2つある猫』を服の隙間から覗かした。
霊「なるほどね。それで…」
さ「ここにはお燐に誘われてきました。どうやら鬼からチケットを盗んできたらしいのです。」
燐「4枚取ってきたのでみんなで休憩としゃれこまニャイ?」
さ「との事です。」
はー、やっぱり会話にならないわ。
さ「言っときますが、それも聞こえてますよ。 」
知ってるわ。その上で思った事そのまんま考えただけ。
さ「そうですか。」
こんな感じで愚図っていると…
魔「霊夢…早すぎるぞ…って!さとり!?なんでここに居るんだ!?」
さ「ここまで言ってる事と思ってる事が同じなのも珍しいですね。言葉を先出しする暇すらありませんでした。」
クスッと笑うさとりを横に簡単に説明する。
霊「お燐にチケット貰って遊びに来たんですって。」
魔「なるほどな。まあ理解はできたぜ。」
魔理沙は納得したように頷いた。
さ「そうですね。因みに先に言っておくのですがこいしを見ませんでしたか?探したのですがどこにもいなくて。」
魔「見てないな。」
魔理沙が即答した。
さ「そうですか。霊夢さんも知らないみたいですし困りましたね。」
ちょっと待て、なんでこの2人は会話が成立してるの…
さ「魔理沙さんは思った事を深く考える前に発言するからですかね。心を読む隙を与えてくれません…まあ流れるように嘘も付くので心を読む事を人一倍真剣にしてる相手ですが。」
魔「おいおい、流石にそんなことは無いぞ?」
さ「やべ、めんどくさい事を知られちまった。さとり妖怪だから無理かもしれんがダメ元で誤魔化してみよう。てところですかね。」
さ「そういう所ですよ。」
魔「チェ…」
なんかこいつ、誰とでも相性良いわね。
さ「私もそれには同意します。」
魔「おい!あんまし心の中で会話するなよ。私には分からんだろ。」
霊「あんたは知らなくていい事よ。」
さ「あなたは知らなくていい事ですよ。 」
魔「こういう時だけ息ぴったりになりやがって…」
そんな会話をしていると、服からでてきたお燐がさとりに何かを囁く。
さ「おや、もうそんな時間でしたか。それでは私はこれで。もう少しこいしを探してみます。人里には近づかないので見つけたらご連絡くれると感謝します。」
確かに空を見るともうすぐ夕方になりそうだった。
霊「そんじゃこれで、私達ももう行くわ。」
魔「温泉で会おうな。」
さ「はい、それでは。」
そうして古明地さとりと別れた。多分また会うけど。
それにしてもこいしか。私達は道中見かけなかったし、誰か別の人と会ってる…てのも能力的に考えずらいか。あいつの能力を見破れるほど力があるやつじゃないとダメだものね。
霊「まっ、細かい事はいいわ。それじゃあ先に入りましょう。」
魔「おう、そうするか。」
こうして、私達は屋根が見えるところまで来た温泉に向かっていった。
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