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学園長から「学園についたらまず、職員室に来るように」と言われていたらしく、織姫は五月に職員室まで連れて行ってもらった。
五月「ここが職員室です!」
織姫「えっと……担任の……──」
五月「セイ──安倍先生ですね」
織姫「安倍先生ね」
五月「アホ毛ですぐに分かるですよ」
織姫「そんな凄いアホ毛なんや……」
何気ない会話の中、
五月「あ、セーラー服を侮辱したら駄目ですよ」
いきなり何の話だ、と思ったであろう。ただ否定する必要はないので、
織姫「……?分かった」
織姫はとりあえず、分かったと言った。
五月「じゃあ私は、教室に行っておくです」
織姫「おおきに、また後でな」
コンコン
織姫「失礼します……」
晴明「はい──」
晴明「あ、君が転校生の瀬石さん?」
織姫「あ、はい」
織姫〔気づくん早すぎやろ〕
きっとセーラーの気配を察知したのだろう。
神酒「……あれ、瀬石さんやっけ、どうやってここまで来たん?」
織姫「えっと……ルームメイトの姫──五月さんに教えてもらいました」
晴明「五月さんと同じ部屋なんだね」
晴明「あ、僕は担任の安倍晴明です」
晴明「気軽に“晴明(セイメイ)先生”って呼んでほしいな」
織姫〔セイメイ……〕
きっと多いであろう、「セイメイ」と聞いて安倍晴明公を連想する者は。
織姫「分かりました、晴明先生ですね。よろしくお願いします」
晴明「で、こっちが妖怪学の神酒先生!」
神酒「よろしゅうな」
織姫「よろし──」
晴明「それで、あっちのメガネかけた先生が、化学の秦中先生!」
瀬石「……──」
転校生の登場で機嫌が良くなったのか、晴明は自分の友人達を織姫に紹介する。
流石に見かねたのか、
ヌラリ
学園長「ほらほら晴明君、あんまり転校生を困らせないでください」
織姫〔……例の、根がクズなぬらりひょん……〕
なんやかんやあって、弐年参組前へ。
晴明「ここが弐年参組だよ。みんないい子達だから、安心して」
織姫「ありがとうございます……?」
織姫の緊張を和らげようとしているのだろうけれど、
織姫〔別に不安とかはないんやけど〕
晴明「じゃあ、僕が呼んだら入って来てね」
織姫「分かりました」
ガラガラ
教室の扉を開けると、
豆「晴明君おはよー!」
豆狸の狸塚 豆吉が1番に晴明に挨拶する。
晴明「狸塚君おはよう!」
豆「……何で俺達だけ表記が名字じゃないんだろうね」
晴明「メタいこと言わないで〜」
ガラガラ
晴明が一度教室の扉を閉める。
晴明「──!」
豆「──!!」
泥田「──」
座敷「──……」
楽しそうな声を廊下で聞きながら、
織姫「……」
織姫〔……君付け?かの安倍晴明公の子孫やで?妖怪って、こんなにも──〕
考え事をしていたものの、
晴明「お待たせ!入って来て〜」
中断。
晴明「じゃあ、自己紹介をお願い」
織姫「分かりました」
教室を見回す。
織姫「瀬石 織姫です。種族は鏡の付喪神で、前は仏様の学校に通っていました」
ザワッ
晴明「え?」
織姫「えっと……鏡の付喪神のほんの一部は、仏様の手伝いをすることがあるんです」
織姫〔響とか〕
※オリジナル設定です
晴明「へぇ〜」
織姫「えっと……色々教えてくれると嬉しいです。よろしくお願いします」
適当に自己紹介を打ち切る。
晴明「じゃあ瀬石さんは……」
晴明「そこの金髪の子──佐野君の隣の席で!」
織姫「えっと……」
豆「瀬石さん、ここだよ!」
狸塚が声をかける。
瀬石〔“彼”の隣か……ツイてるな……〕
織姫がその席に座ってすぐに、
晴明「じゃあ、小テストやるよー」
爆弾発言。
弐年参組「……は⁉︎」
クラスメイト「そこは転校生への質問コーナーをやるべきだろ!」
クラスメイト「学べ、二次創作・夢小説のテンプレを!」
晴明「それは主に訴えてよ〜」
メタいことを言いながらも、仲良しな弐年参組のメンツ。
ちなみにテスト内容はことわざと慣用句だった。
朝礼の最後に晴明は言う。
晴明「今日のホームルームでは文化祭の出し物を決めるので、」
晴明「各々意見をまとめておいてね」
何やかんやあって、昼休み
???「瀬石さん、ちょっと来て」
織姫「……」
織姫〔やっぱり接触してくるよな……〕
予想していた通り、接触してきた“彼”と廊下に出、屋上へ。
???「さて、お久しぶりですね、都市王殿」
織姫「午前は全然顔出してなかったけど、何が副担任や、福ノ神」
“彼”──恵比寿は苦笑する。
恵比寿「あのクラス、めんどくさいじゃないですか。できるだけ関わりたくないんですよ」
織姫「……」
恵比寿「……やだなあ、そんなに警戒しないでくださいよ」
探るような目線が交わる。
恵比寿「ただ単に──」
織姫「ところで福ノ神、」
何を思ったか、恵比寿の話を遮る織姫。
織姫「“彼”は今、どうされてるん?」
恵比寿「……貴女はどこまでの話を知っておられるのか……。というか、人の話は遮らないって教わりませんでしたか?」
織姫「一応うちの方が位が上なん、分かってる?」
恵比寿「……まあ、──……。」
恵比寿は口を開き、閉じ、また開く。
恵比寿「……あの方はお元気ですよ」
織姫「よかった」
恵比寿「……」
素直に喜ぶ織姫。
織姫「……で、用件は?」
恵比寿「……貴女の様子を見ようと思っただけですよ」
織姫「……」
恵比寿「天の表舞台から去った貴女が、地に潜り、そしてやっと地下から出てきたのですからね。」
恵比寿「“事情を知っている”メンバーは、そりゃあもう大騒ぎですよ」
建御雷神とか思金神とか、と指を折りながらメンバーの数を数える恵比寿だが、織姫はポカンとしている。
恵比寿「……“この”記憶はないようですね」
織姫「うちは……高天原にいたことがあるん?」
恵比寿「……さぁ?」
織姫「……というか……」
織姫が真面目な顔で、
織姫「てっきり、また遅れをとったうちら“仏”をからかおうとしとるんかと思ったわ。」
なんていうので、恵比寿は苦笑した。
恵比寿「貴女の目には、僕はどんな風に映っているのですか……」
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本編のまとまりと、あとがきに書くことが、
ない。
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