第62話 「運命を信じますか?」
暗い教室内。
中心に立つ「さや」――草(くさ)薙(なぎ)鞘(さや)佳(か)は、警戒した様子で辺りを見回した。
遠巻きに見ているのは、鞘佳と同じブレザーの制服に身を包みながらも、目元が全く見えない少年少女たち。
目元が見えないのに――その視線は、悪意を持って鞘佳に向けられている。
そのことを、鞘佳は未(いま)だに覚えていた。
(――絶対に、負けない)
視線に晒される恐怖を振り払おうとしているのか、逆に彼女の心中はやけに強気だった。
(あの子の意思がこんな形で曲げられるなんて――そっちのが耐えられない)
薄暗い教室内、顔もわからないブレザー姿の少年少女に向けて、鞘佳は睨みつけるように視線を向けた。
(――そのためなら、こんなやつらから悪者扱いされたって、構わない……!)
――これは夢。
現実にあったことを、自分の都合のいいように捻じ曲げ************
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