依頼文を手にしならがら村に向かう。依頼内容は「村に出てくるキラーウルフ討伐求む。」としか書いてない。だがギルドは3日以内に依頼が完了の報告が無ければ失敗扱いなのだ。だから急いでその村に行った。キラーウルフは基本夜行性で群れで行動していてボスが必ずいるという特徴がある。Dランクで荷物持ちが無謀だと言われるのはそれが理由の1つだったりする。他にも「キマイラ」と呼ばれる魔物の変異体が出たりするのが主な理由なのだとか。
私が住んでいるギルド大陸「テラ・オルサ」から依頼のある村までは遠くない。少し走ればすぐの距離だった。
村まで付く辺りからキラーウルフが出てき始めた。短剣を手に取り狩りを始める。
右に着けていた短剣を左手に取り切っていく。ちなみに杖は右の足部分に付けている。キラーウルフの動き自体は単純で狩りやすさを感じた。それこそ荷物なんて持たなければ誰でも狩れるとさえ。そんな事を思いながら10頭ほど狩っているとキラーウルフは森の中に逃げていった。3頭ほど逃がしたか。
村に辿り着くと依頼主に会うことが出来た。
依頼人は少し痩せた老人だった
「キラーウルフ討伐の依頼で来ました。ノストです。」
「依頼を受けてくれたんですね。ありがとうございます。依頼には書いてない事なのですが1つ頼まれて構いませんか?」
なんだろ?魔物狩りって事でキラーウルフ全部って話なら別のギルドがやりそうなものだけど。
「いいですよ?話を聞いてからになるんですけど。」
「そうですか。実は最近キマイラという魔物が増えた様で調査か討伐をして欲しいのですが、どうでしょう?」
「報酬は?」
「それは…出すのが難しいのですが」
「そうですか……」
報酬があるから依頼がある。追加のクエストを出したいならそれ相応のお金がかかる。だから1つの依頼で複数こなしてもらおうとする人がいる。
私だったらどうするか考えて
「う〜んとじゃあ。キラーウルフ討伐はするとして、キマイラの発見された回数とかは分かります?」
「それは倒して貰えるという事で?」
違うよ?
「この村でのキマイラが何体いるのかとかが分かればやろうかなとか思ってたけど、。教えられないならいいやー。」
依頼人の老人は慌てて
「分かりました!!村のもの達を起こしてキマイラの事を聞いて回りますのでどうか、。」
「あなた足腰強いの?それに今は夜でキラーウルフも出るでしょ?子どもか大人がいるならキマイラの事は子供たちか大人に情報を集めさせて。私は行くから。」
「どちらへ、。?」
「森に。キラーウルフ討伐求むって言われてるんだし。それにもしかしたらキマイラもいたりするのかもだしね?」
老人は私のする事が分かったのか。家に行って他の人を起こしていた。
私もする事をしようか。キマイラか。合成魔獣なんて普通では増えないんだけどなぁ、。どうなってるんだろ?
合成魔獣は魔術によって全く別の個体同士を繋げて作られた魔物の事を合成魔獣と呼ぶことになった。その代表する例がキマイラだ。原形が全く分からなくなっているものはキメラと呼ばれる魔物として呼ばれる。
森の中は明かりなんて無くてほぼ真っ暗の中を歩いてる気分。そこで普通は杖の出番なんだけど、。
「魔法は圧縮する魔法みたいなのとかしか使えないんだよねぇ、。スクロールとかも売ってもう無いし、。どうするかなぁ、。」
その時、殺気を感じた。ウルフ以上の何かだ!
開けた場所まで走って距離を取る。殺気を放った相手も追うように私目掛けて追って来ている感じがする。殺気がとても強く感じるのが分かる。
出てきたのはキラーウルフのボス「スローター・ウルフ」だった。
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