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それでは
どうぞっ。
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君にはリンドウがとても似合う。
君の綺麗な顔立ちに、青紫色のリンドウ__
ある静かで暗い日の夜。
静まり返った部屋に、美咲の小さな呼吸音だけが響いていた。
💛「ねえ、また泣いてるの?」
私がそう言うと、彼女は小さく首を振った。
でも、頬を伝う涙は隠せない。
🧡「泣いてないよ、……ただ、ただちょこっと疲れただけ。」
💛「嘘。美咲が疲れた時は、こうして爪を噛んでるでしょ。」
🧡「、どうして、そんなことまで覚えてるの。」
💛「だって、ずっと見てるから。」
私がそう言うと、美咲は困ったように笑った。
でも、その笑顔は
いつもよりずっと弱々しい。
🧡「ファンの前ではずっと笑ってなきゃいけないの。」
🧡「泣いたら、美咲らしくないって言われるから……。」
💛「そんなの、知らない。」
私は、彼女の手を強く握った。
💛「君が泣くのも、笑うのも、全部美咲でしょ。」
🧡「、でもファンの前で泣くわけにはいかないよ…。」
💛「いいよ。泣くのは、私の前だけで。」
その言葉に、彼女の表情が一瞬で崩れた。
堪えていた涙がぽろぽろとこぼれ落ちる。
🧡「……どうして、綺羅の前だと泣いちゃうんだろう。」
💛「それは、私が美咲の逃げ場所だから。」
🧡「逃げ場所、なんかじゃないよ。」
🧡「美咲の前にいると、なんか全部見透かされてる気がして、。」
🧡「怖い。」
💛「怖くていい。怖がって、泣いて。」
💛「その顔、誰にも見せないで。」
🧡「そんなこと……、言わないで。」
💛「どうして?」
🧡「私、…綺羅の前だと、」
🧡「本当の自分になっちゃうから。」
🧡「壊れそうで、怖いの。」
💛「壊れていいよ。私が全部壊してあげる。」
美咲が目を見開いた。
私の手は、彼女の頬を撫でながら、首筋へとすべる。
💛「ねえ、一番綺麗。」
🧡「やめて、…」
💛「やめない。」
💛「だって、こんな顔、他の誰にも見せてほしくない。」
🧡「私、アイドルだよ??」
💛「うん、そう。」
💛「みんなの美咲。でも、泣いてる美咲は私だけのもの。」
🧡「……、そんな言い方ずるい。」
💛「ずるくてもいい。」
💛「弱いところ、全部私だけに見せて。」
💛「他の人に見せたら、嫌だよ。」
🧡「…ほんと、ちょっとやばいよね。綺羅。」
💛「うん、知ってる。」
💛「でも、笑ってくれるのなら、それでもいい。」
美咲は小さく息を吐いた後、私の胸に額を押し付けてくる。
震える声で、彼女が囁いた。
🧡「もう少し、…このままがいい。」
💛「うん、勿論。」
💛「でも、約束して。泣くのは、私の前だけ。」
🧡「分かった。約束。」
彼女の涙が服に染みて、じんわりと温かい。
その温度に、私は安心する。
この涙も、震えも、全部私だけが知ってる。
__ねえ、美咲。
その完璧な笑顔なんて、もういらないよ。
壊れていく君が、イチバン綺麗だから。
君にはリンドウがとても似合う。
___リンドウの花言葉。
悲しむ貴方がとても好きです。
end。