テラーノベル
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墓地を出た後、
俺はそのまま帰路に着いていた
すると、路地裏から鳴き声が聞こえてきた
おそらく、猫だろう
にゃん、と弱々しい鳴き声を発している
俺はその猫を連れて帰った
家で風呂に入れてやると、毛がふさふさの
黒猫が出てきた。目は水色で、
どこか、弟に似ていた
弟は、優しくて感情が豊かだったことから
その猫には「ゆたか」と名ずけた
月日は流れ、ゆたかがうちに来て1年が経った。
辛いことは全部ゆたかに話すと
気が楽になった。1人じゃない感じがした。
俺はこれからも、ゆたかと一緒に、
ここからの人生を歩んでいく。
無一郎は守れなかったが、
ゆたかは死なせない。
もう俺の周りから、
誰も居なくならないように。
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