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📚『お風呂を潜って上がったら、推しの家だった件について』
パニックになりながら、自分の顔を触る。ちゃんと濡れてる。湯気ももくもく。だけど──ここ、明らかにりうらの家じゃない。
「だれ?」
もう一度、優しいけどちょっと警戒してる声。
視線の先には、髪の毛が濡れてて、肌がつやつやしてる、ないくんが立ってた。
(うそ……うそでしょ……//)
りうら、思考フリーズ。
しかもタオル一枚でこっち来ないでぇぇえ‼️‼️
動けない。視線、泳ぐ。顔、真っ赤。
ないこくんは小さく眉を寄せながら、
「……君、どうやって入ってきたの?」
と、問いかけてくる。
(ちがうのっ!不法侵入とかじゃなくて、りうらも分かんないの!お風呂で潜ってただけでっ‼️)
「……えっと……あの……お風呂に潜ってたら……気づいたらここに……!」
「お風呂で……? 潜って? で、俺んち……?」
ないくんは少し黙ったあと──ふっと笑った。
「お風呂の精霊?」って。
それ、なに⁉️そんな可愛い言い方ある⁉️‼️‼️
でもその笑顔が、優しくて、くしゃっとしてて、
まさに推しスマイル。
心臓がバクバクして、なんか熱くなってくる──いや、お風呂あがりだから!? それとも違うドキドキ……?
ないくんは、バスタオルをゆるく結び直して、
「とりあえず、服……着るね?」って言って、
スタスタ奥の部屋に消えていった。
(待って…ここ、ほんとに推しの家……? え、じゃあ今、りうら……ないくんと──)
ふたりきりの、非現実空間──♡
コメント
1件
んー、なんか違うなぁ...