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水「 り〜うちゃん !」
と言いながら 、バッグハグをしてくる 。
赤 「 暑いから 、離れて 。」
と言うと、「本当は嬉しいのに?」ってニヤニヤした顔で言ってくる 。
赤 「 … 別に嬉しくなんか無いし 、 … / 」
顔が赤く 、熱くなったのはきっと夏の暑さだろう 。決して 、ほとけっちのせいでなった訳じゃない 。
水 「 ねね 、今年の夏はさ去年よりもっと楽しいこと沢山しよっ!! 」
と、笑顔で言ってくる 。そんなん 、当たり前。
今年こそ 、いむと沢山思いで作るって決めてたし 。
赤 「 去年は高校受験とかに向けて 、全然なんも出来なかったもんね 。」
水 「 そうそう !だから 、今年こそは !! 」
いむはめちゃめちゃ張り切ったような顔で言ってる 。
まぁ 、俺も正直めちゃめちゃ張り切っては居るけどね 、 … 笑
赤 「 やっぱ、花火とかお祭り ? 」
そういう言うと 、ほとけっちは目を輝かせて「りうちゃんの浴衣姿!!」と言っている 。
赤 「 別に着ないよ ?」
水 「 いや 、着てよ!!りうちゃんの浴衣姿とか見たいし!! 」
そんなに言われたら 、着とこうかなと少し思い始めてしまう 。
まぁ着るかは 、日が、近づいてきたら考えれば良いか 。
暑い夏が始まって大分経ち 、夏休みへと入った 。
沢山 、ほとけっちと過ごした 。
プール行ったり 、家でゴロゴロしたり 、部活終わりのアイスとか 。
そして 、夏休みの終盤に近づいてきた頃 。
夏の特大イベントと言ってもいいぐらい 、この地域で有名な花火大会に見に行く日が来た。
赤 「 お待たせ 、 … っ / 」
水 「 りうちゃ っ 、 .. // 」
と 、顔面を林檎のように赤く染めている 。
水 「 浴衣世界で1番似合ってる ♡ 」
赤 「 ♡ 付けて 、言うな 、キモイ。でも 、 … / ありがと 、 ………っ // 」
付き合ってからの花火大会は 、初めて 。
もうこれまでで沢山のデートをした筈なのに、何故かいつもよりとても緊張する 。
水 「 じゃあ 、まず屋台少しやってるらしいから行こ ! 」
と、さり気なく手を繋いでくる 。
普段は、馬鹿で抜けてるところがあるくせにこういう時だけかっこいの反則じゃん … //
その後 、色々な屋台に行った 。
射的したり 、りんご飴買ったり 、兎に角沢山楽しんだ 。
水 「 りうちゃん っ !花火ねめっちゃ良い場所あるから教えてあげる !」
と言い、ほとけっちは俺の事を案内してくれる。
花火会場から少しだけ離れた場所 。
周りには人が居なく 、だけど丁度花火が見えるような位置。
赤 「 いむ 、天才じゃん 」
と言うと 、いむは自信気な顔で
水 「 まぁね !」
と言う 。
赤 「 ごめん 、やっぱ嘘 」
水 「 りうちゃ ゙ ん !? 」
花火がはじまる 。
とても 、綺麗で目を奪われた 。
去年も見たはずなのに今年この花火を見ると特別で去年とは全く違う思いがある 。
水 「 綺麗だねぇ 、」
赤 「 …… うん 。 」
その時間はあっという間に短く 、一瞬に感じた 。
水 「 もう 、夏終わるね ぇ 。」
赤 「 … うん 、そうだね 。」
水 「 知ってるから 。」
なんて言う言葉が耳に聞こえた 。
水 「 全部知ってるから 。」
赤 「 ほとけっち 、 …… ?」
震えた声で恐る恐る名前を呼ぶ 。
水 「 病気で夏休みが終わったら 、入院しなきゃいけないのも 、しかも遠くの病院な事も。」
いむが言った言葉は俺が 、今まで隠してきたことだった 。
水 「 たまたま 、病気の事知っちゃってお兄さんに聞いたら色々と教えてくれた 。」
兄ちゃんが 、教えてたのか 。
俺の心の中は絶望でいっぱいだった 。
もしかしたら 、いむは隠している事に怒っているかもしれない 。
水 「 だからさ 、今年の夏最高の夏にさせたかったんだ 。」
俺の予想とは違う言葉を告げられた 。
怒られるのかと思ってた 。呆れられるかと思っていた 。
水 「 今年の夏さ 、最高の夏になれた ? 」
普段からは想像出来ないほどの 、真面目で真剣でまっすぐな眼差し 。
赤 「 勿論 。」
「 忘れられない夏になったよ 。」