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なに?
ふっかさんて阿部ちゃんのこと好きだったの?
阿部ちゃんはそんな人に俺との事を話してたの?
考え事をしているようで回っていない頭と、味のわからないコーヒーを何とか消化した。
家に帰ってソファに沈んで、次に目を開けたらもう外は薄暗くなっていた。
🖤「うわぁ…」
せっかくの休みを無駄にしたなと思いながら起き上がり、冷蔵庫を開ける。
💚「今日は何にするの?」
阿部ちゃんの声がしたようで隣を見るけど、もちろん誰もいない。
いつも興味津々の目で覗き込んできて、今日のメニューを答えると何でも『えっ、最高じゃん』と嬉しそうに笑う。
なんにもしないくせに『お腹すいた』と催促して、つまみ食いさせてあげると目を輝かせて『うま!』と声をあげる。
『あげたから待っててください』と言えば、ご機嫌でソファに戻っていく。
本当なら大切な人が可愛くて、元気になれる時間。
今は、まるで火が消えたような1人の部屋。
🖤「…会いたいな」
本人に言いもしなかったのに、とため息をつく。
🖤「最低だな、俺」
ご飯だけでも食べに来ないかなと思って折り返しもない電話を見つめて、ポケットにしまって、買い物に出かけた。