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このお話は作者の想像です。
この話は続きと成っていますのでぜひ一話からお読み下さい。
これはもし兄の灰谷蘭が消えたら弟の竜胆はどうなるのかなと思い書きました。
上手く出来ているのかが心配ですが頑張りました。
ですので是非楽しんで頂けたらと思います。
それではどうぞ見ていってください。
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兄ちゃんが死んだ。
笑いながらチャカを頭に突き付けてその引き金を引いた。
兄ちゃんが死んだ。
俺は笑った。
気付いていた。
兄ちゃんが可笑しい事に。
でも、俺は見てみぬふりをした。
解るわけ無かった。
幾ら己の片割れとも言える兄だからって俺達は違う人間だ。
兄ちゃんは隠す事が上手かった。
弱みを見せることを殊更嫌った。
それは弟の俺にもだった。
俺は兄ちゃんに頼って欲しかった。
自己犠牲から程遠く見えるだろう兄ちゃんが本当は一番していたそれを俺にも見せて欲しかった。
昔は頼られてた。
ずっと昔。
記憶にも残らない様な年齢の時。
本当に少しのお手伝い。
それでも頼られていた。
兄ちゃんが死んだ。
俺は笑った。
安堵した。
兄ちゃんはあの日から少しずつ狂っていた。
初めて人を殺した日。
俺等の王様が死んだ日。
あの時から狂っていた。
それも自分でも気付かないくらいゆっくりと。
兄ちゃんが死んだ。
俺は笑った。
頬につたる水には気付かずに。
兄ちゃんは死んだ。
あの日から俺は独りぼっち。
俺は笑う。
泣きながら。
ニイチャン
ソッチデマッテイテ
オレハワラウ
ナキナガラ