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どもども、かんおです。
いやこの教祖と信者の関係たまらんのですわ。
注意書き一話はじめに書いてます、必読。
…
言葉にしてようやく自分が抱えているこの一抹の気持ちの正体に気がついた。
私は神が怖く、そして何より憎いのだ。
神とは平等なものではなかった。
悪という曖昧な境界に線を引き滅する力が怖く、その力を私に与えた神が憎い。
もう既に取り返しのつかないところまで来てしまっているのだ。
もしかしたら、私は人間ではなくなってしまっているのかもしれない。
人間でもなく、神でもなく、どちらとも言えない曖昧な生物になりつつある事に心のどこかで恐怖を抱いていたのだ。
「今日も教祖さまへ祈りを捧げてきます」
いつも隣にいる彼が、今の私を支えている。
彼はどうやら私と同じ力に目覚めたらしい。しかしそれは逆に考えれば、私同様にいつしか…否、既に人ならざるものになってしまっているかもしれないという事。
私は怖くなった。
こんな力、無い方が良かったのではないだろうか?
私の力は、周りに伝染していくのか?
計り知れない恐怖に身震いをする。
しかし同時にまた考える。彼は本当に私と同じ力に目覚めたのだろうか?
目覚めたと言ったあの日から、彼は日に日に憔悴していっているような気がするのだ。
ただの精神的な疲れだけではなく、明らかに不健康になってきている。
食べてない?…いや、毎日食卓を囲んでいるではないか。
寝てない?クマもひどい。夜、寝れていないのでは無いか?
まさか、彼は
「……っ、何か、何か、今」
考えてはいけないことを考えた気がする。
ああ、忘れよう。
忘れてしまおう。
こんなこと、考えたって仕方がない。
彼は彼だ。彼なりのやり方があるのだ。
願えば人が消える。
そんな力、殺人となんら違いはない。
「教祖さま⁈音がしましたが何かございましたか…⁈」
「ああ、ゾムくん。いや何でもないよ、ベッドから落ちただけさ」
例え彼が、……なんであれ、私と彼には違いなんてない。
願った人が、消える。
今日も私は重い腰をあげて家族のために人を消す。
赤く染まったこの指先が、血生臭いこの身体が、憎くてたまらない。
…
思いついた時に書いて更新するのでこっちの頻度はかなり低いですよろしく。