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有栖
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『多分帰りが日付越えちゃうから先に寝ててね』
蓮がLINEでそう言ってきたけど、寝られるわけなくないか?
そうは思ったものの、家に帰ってから軽く片付けをして蓮が帰ってきたらすぐに入れるようにお風呂を準備して、もしかしたら何か食べるかもしれないからちょっとした軽食をデリバリーして…なんてバタバタやってたら、いつもの如くソファで寝落ちてた。
浮かれすぎだよな、俺。でもさ、大好きな人が快適に過ごせるようにって思ったら何か楽しくなっちゃったんだ。
新婚さんって、もしかしたらこんな気持ちなのかもしれない。
結構寝た気がして時計を確認すると、深夜1時を回ったところだった。帰国初日から飛ばしすぎだろと思ったけど、それが蓮だ。しょうがない。
起き上がって身体を解していると、携帯の画面が目に入った。
『佐久間くん、寝てるかな。もうすぐ着きます。遅くにごめんね』
蓮からのLINEが表示されていて慌てて携帯を手に取る。時間を確認すると、今から10分くらい前。まだ着いてないよな?
とにかく急いで返信しようとしたその時、玄関のチャイムが聞こえた。
頭で考える前に身体が玄関に向かっていて。念の為ちらりと確認したモニターに蓮の姿が映っていたから急いで走って玄関のドアを開けた。その勢いのまま、蓮にしがみつく。
「わ、ちょ、佐久間くん?」
「おかえり、蓮」
「どうしたの、いきなり。ていうか、誰か確認する前に玄関開けちゃ駄目でしょ!」
「モニターに蓮が映ってるの確認したもん。合鍵渡してるの家族以外じゃ蓮だけだから、ここまで来れるのお前だけだし」
「そういう問題じゃ……佐久間くん? 泣いてるの?」
玄関の中に入って扉を閉めながら、蓮が俺の顔を覗き込もうとした。でも俺はぶんぶんと首を振りながら、離れないように蓮の背中に強くしがみつく。
蓮だ。Snow Manの蓮でも俳優の蓮でもない。俺の大好きな、俺だけの蓮だ。
玄関の前に立つ蓮を見て強烈にそう思う。やっと会えたんだって実感が今頃になってぐわーっと襲ってきて。涙が溢れて止まらなくなった俺に蓮が小さく息を付いて、宥めるようにそっと背中を撫でてくれた。
「…ただいま、大介」
「蓮、れんっ…会いたかった、蓮」
「俺も会いたかった、大介。こうやって抱きしめたかった。お願いだから顔見せて?」
「めちゃくちゃ泣いてるから、やだ…」
「俺に会えて嬉しくて泣いてる可愛い大介の顔見たい。キスもいっぱいしたい。だからお願い、見せて」
蓮の蕩けそうなくらい甘い囁きに、おそるおそる顔を上げる。俺の顔を見た蓮が、砂糖菓子を更に蜂蜜で煮詰めたような甘ったるい微笑みを浮かべた。
「やっぱり可愛い、大介。可愛いだけじゃなくてすごく綺麗」
「そんなこと言うの、お前くらいだ…」
「それでいいよ。大介の魅力は俺だけが分かってれば。俺に独り占めさせて」
頬を撫でながら、蓮がそっと唇を重ねる。それだけでもう堪らなくなって、離れていく唇を追いかけて深く合わせた。
「んっ…れん、好き…もっとして…っ」
「大介…愛してるよ」
お互いに舌を絡ませて、深く深く貪り合う。
やらしい水音が耳にダイレクトに響いて、それが余計に興奮を煽った。呼吸をする時間すら惜しいくらい。
口腔内に流し込まれた2人分の唾液をこくりと飲み込むと、自分にも寄越せというように蓮が俺の舌をじゅるりと吸い上げた。
「んふっ、ん…っ、ぁ…んっ」
「はぁ…ん、んぅ」
お互いに息が上がってきた頃、蓮の膝が俺の脚を割ってすりっと股間を擦り上げてくる。思わずびくっと身体を震わせると、それが嬉しかったのか何度も繰り返してきた。
「っ、んっ…んぅっ」
無意識に上がる声は全部蓮の唇に飲み込まれて、くぐもった声ばかり漏れる。抗議のつもりで蓮の舌先に軽く噛み付くと、ぐっと強く膝を押し付けてきた。
「やっ、ん…っ、ここでイくの、やだ…っ」
「もうこんなガチガチなくせに」
唇を離してそう訴えると、自分の唇を舐めた蓮が雄の顔で小さく笑う。
ああ、俺、これからこいつに食べられるんだ。そう思ったらお腹の中が疼くのが分かった。どうせ食べられるなら、隅々まで残さずに食べて欲しい。
「ね、お願い、蓮。このままベッド連れてって…蓮の全部ちょうだい…?」
「可愛いこと言うね、大介。多分もう抑え利かないけど…いい?」
「ん、いい。俺も我慢出来ないくらい、蓮が欲しい…っ」
「いい子だね、大介」
「ぁ、んんっ」
かぷりと耳を甘噛みされて肩を震わせていると、膝裏に腕を差し入れた蓮に抱え上げられた。この先への期待でドキドキしながら蓮の首に腕を回して、ぎゅっとしがみつく。
何も考えられないくらい蓮でいっぱいになりたくて、「早く連れてって」と頬にキスを落としながら囁いた。