テラーノベル
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🎼🍵「……こさめちゃん、最近、笑ってないね〜」
スタジオの隅。控えソファに並んで座りながら、すちはこさめの肩に小さく触れた。
🎼☔️「……え、そう……かな」
🎼🍵「うん。……ちゃんと、“本当の”笑い方じゃないなぁ〜って、俺にはわかるんだよ〜」
こさめは言葉を詰まらせる。
🎼☔️(すちくんって、やっぱり……優しいのに、こわいくらい“見てる”)
🎼🍵「……でもね。こさめちゃんが何か隠してるのも、無理ないって思うんだ〜。
だって俺だって……ぜんぶ知ってるわけじゃないし」
🎼☔️「……すちくん」
すちはやわらかく笑った。
🎼🍵「だから、無理に言わなくていいけど……もし辛くなったら、こさめちゃんの“逃げ場所”になってもいいよ〜?」
🎼☔️「……っ」
その一言が、こさめの胸を締めつけた。
🎼☔️(……こさめ、なつくんのこと、好き……だけど。
でも“檻”に閉じ込められるのは、ちょっと苦しい……)
⸻
廊下の先。
その様子を、陰からじっと見つめていたのは――みことだった。
🎼👑(……すちくん、いつもみたいに、ただ甘やかしてるだけじゃない)
すちの隣に座るこさめの顔は、ほんの少しだけ、穏やかだった。
🎼👑(やだ……)
胸の奥が、ずきん、とした。
🎼👑(なんで、こさめちゃんに……あんな顔、するの……?)
⸻
楽屋に戻ったすちを、みことはすぐにつかまえた。
🎼👑「……ねえ、すちくん」
🎼🍵「うん? みこちゃん〜?」
🎼👑「……さっき、こさめちゃんになに言ってたの?」
🎼🍵「え〜? 心配だったから、“俺が逃げ場所になってもいいよ〜”って〜」
🎼👑「……なんでそんなこと言うの」
声が少しだけ、鋭くなっていた。
🎼🍵「だって、こさめちゃん、辛そうだったもん〜。俺、気づいちゃったんだよ〜」
🎼👑「……すちくんって、こさめちゃんのこと、特別なの?」
その問いに、すちはふわっと笑った。
🎼🍵「ううん〜。俺にとって特別なのは、みことちゃんだよ〜。でもね……
“特別”って、ひとつじゃないんだ〜」
🎼👑「……なにそれ」
みことの心が、ゆらいだ。
🎼👑(……すちくん、こさめちゃんを守りたがってる。
なのに、こさめちゃんも、ちょっとそれに甘えてる。……こさめちゃんが、俺のすちくんを取ったみたいで……やだ)
🎼🍵「みことちゃん〜?」
🎼👑「……なんでもない。
でも……こさめちゃんにあんまり優しくしすぎないで。俺、笑えなくなる」
⸻
その夜。
いるまはLANと共に、事務所の監視ルームでとある映像を見ていた。
🎼🌸「すちって、見かけによらず鋭いね〜。
あれ、絶対気づいてる。“こさめが番持ち”だって」
🎼📢「……ああ。あいつ、のんびりしてるようで、誰より“匂いの変化”に敏感だからな」
🎼🌸「つまり、いつ“爆弾”になるか読めないってこと?」
🎼📢「そういうことだ。
ただし――“あいつが本気で動くとき”が来たら、それは……なつにとっても、試練だろうな」
LANがにやりと笑う。
🎼🌸「裏の顔を知らない癒し系ってのが、いちばん怖いねぇ」
モニターのなか、やさしく笑うすちの姿だけが、やけに鮮明に映っていた。
コメント
1件
も、モニターあんの?! 🎼🍵くん優しいのかわかんないのがこれまたいい☺️