テラーノベル
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撮影の合間の控え室。こさめは、メイクを整えながら鏡越しにすちくんをちらりと見る。
🎼☔️「……すちくん、最近こさめのこと、見すぎじゃない?」
🎼🍵「え〜? 見てるよ〜、いっぱい。
だってこさめちゃん、かわいいもん〜」
🎼☔️「そ、そんな……!」
照れるこさめの肩に、すちがそっと手を添える。
🎼🍵「でもね……かわいいだけじゃなくて、“何か隠してる”って顔もしてるんだよ〜。
……こさめちゃんって、ヒートもう終わってるのに、“落ち着きすぎ”なんだもん」
🎼☔️「……!」
鏡の前で、こさめの背筋がわずかに震えた。
🎼☔️(こさめ、抑制剤……使ってないの、なんで知って……)
🎼🍍「すち」
低くて鋭い声が、部屋の空気を切り裂いた。
すちがふわっと振り返ると、そこにいたのは――なつだった。
🎼🍵「……あ、ひまちゃん〜。聞いてたの〜?」
🎼🍍「こさめに何言ってた」
🎼🍵「ううん? ちょっと気になっただけ〜。“番”がいる子って、雰囲気が変わるんだよね〜」
その一言に、こさめの心臓が跳ねた。
🎼☔️(ばれてる……? すちくんに……こさめとなつくんのこと……)
🎼🍍「……お前、何を知ってる?」
🎼🍵「なにを〜? なーんにも?
ただ俺、“におい”にはちょっと敏感なんだ〜」
なつがすちを睨むように見下ろす。
🎼🍍「お前、調子乗るなよ。余計な口出しするな」
🎼🍵「……ひまちゃんってば、そんな怖い顔しないでよ〜。
俺、こさめちゃんのこと大事に思ってるだけだよ?」
🎼🍍「それがいちばん余計なんだよ」
その瞬間、こさめの腕を引き寄せ、なつは自分の胸元に引き寄せた。
🎼☔️「……っ、なつくん……!」
🎼🍍「誰にも触らせんな。お前は俺の番だろ」
🎼☔️「……うん……」
静まり返った空気の中、すちの目が、ふわりと笑っていた。
🎼🍵「……やっぱり、そうだったんだ〜。
こさめちゃん、“もう”番になってたんだね〜」
🎼☔️(……やっぱり、すちくん……全部、気づいてたんだ……)
⸻
廊下を歩くすちの後ろから、足音が駆け寄ってきた。
🎼👑「ねぇ、すちくん!」
振り向くと、そこにはみこちゃんがいた。
頬を少しだけ膨らませたような、揺れた目。
🎼👑「……なんで、さっき、あんなにこさめちゃんのこと言ってたの」
🎼🍵「ん〜? 俺、ただ気づいたこと言っただけだよ〜?」
🎼👑「嘘だよ……すちくん、前はそんな言い方しなかった。
なんか……最近、こさめちゃんに優しすぎ」
すちは立ち止まり、みことをじっと見つめた。
🎼🍵「……みこちゃん、もしかして……やきもち?」
🎼👑「ち、ちが……!」
顔を真っ赤にしたみことの手を、すちはそっと握る。
🎼🍵「……ごめんね〜。でも、俺にとっては、みこちゃんが一番だよ。
ただ……俺、“誰かのために怒れる自分”が、ちょっとだけ好きになっただけ」
みことの胸に、じくりと熱が残った。
🎼👑(……すちくんが“怒る”のって、珍しい。
しかもそれが、こさめちゃんのためだったなんて……)
⸻
深夜の別室。
LANといるまは、会議室のモニターで一部始終をチェックしていた。
🎼🌸「すっちー、やっぱ動いたねぇ。
……それにしても、なっちゃんが“こさめに触れるな”って言い切るの、レアすぎる〜」
🎼📢「あいつ、こさめに本気すぎる」
LANが小さく笑う。
🎼🌸「……さて。“番”ってことが仲間に割れた今――このグループ、ほんとの意味で壊れ始めるかもねぇ」
コメント
1件
遅れてごめんなさい💦 テスト終わったので投稿再開します