テラーノベル
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面会の翌日、早速トライアルが始まった。「はまぐりとしじみをお願いします」桜のお母さん、邦子が車を走らせて送ります。そして中まで入って見学し、引き渡します。そうしてトライアルがスタート。「わあ!はまぐりくんとしじみちゃんだ!」末弟の愛吉が喜んだ。愛吉の姉たちの双子も喜んだ。邦子は二階建てのケージの中にクレートを入れ、はまぐりとしじみを出した。二匹の子猫は恐る恐るクレートから出てきた。そして妹のしじみが先にステップに飛び乗った。兄のはまぐりは右前足が動かないから警戒しているのかトイレに隠れて5分ほど出てきませんでした。しかし妹のしじみがトイレに籠るはまぐりを誘い出し、はまぐりはトイレから出てきました。そして何不自由なく、ぴょんとステップに飛び乗り、そのステップの上にあるボールを見つけるとすぐさまボールをちょいちょいと触って遊び始めます。しじみもそれに加わります。それから今度はケージの中で追いかけっこ。ガチャガチャと音がなります。右前足が動かせないことを思わせない活発な動きをはまぐりも見せました。そして水をちゃぱちゃぱと飲みます。来てすぐなのにこんなに慣れるので愛一家は驚きました。邦子は安心して家へ帰りました。
「ねえねえ、お父さん、お母さん、僕しじみちゃんとはまぐりくんに触りたい」末弟の愛吉が言いました。「だめよ。愛吉。しじみとはまぐりは今、おうちにきたばかりなの」小学六年生の双子たちはしじみとはまぐりのことがわかるので優しく弟をなだめます。しかし、小学三年生の弟はわからず、触りたいと言います。「愛吉、動物を飼うには、我慢することが大事なんだ。例えば愛吉、お前の好きで姉にも触らせないルルーを知らない人に触られたらどうだ?」お父さんが言った。ルルーは愛吉お気に入りの犬のぬいぐるみだ。「嫌だ」愛吉が即答した。「だろ?それと同じだ。」お父さんはそう言って愛吉の頭を撫でた。愛吉はまんざらでもない顔をした。 「ねえ、二匹とも朝ごはん食べてないそうだから、ご飯あげましょう」お母さんが言った。「賛成!」双子が声を揃えていった。「じゃあ、とりあえずまずお母さんがあげるね」双子の愛莉と莉愛も少し手伝いながらやった。「ふたりともご飯だよ」お母さんはそう言って陶器の容器を2つ入れた。はまぐりとしじみはがっついた。「ねえお母さん。早く家族会議一回目やろう」莉愛が言った。「そうね。やりましょう」お母さんが莉愛に微笑み、「みんな、会議資料もって集合!」と合図をかけた。
この会議は家族で誰が何をやるかを決める会議だ。30分後、ようやく終わり、朝ごはんは早起きが苦手な愛吉。昼は自動給餌器で休日はお母さん。夜は双子たち。という感じだ。
コメント
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二匹が遊んでるのかわいい〜