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およそ10分後、2人はリビングに戻ってきた。
「そんな訳で、着替えて来たのだ。今度はちゃんとブラもしたのだ」
おいおい。
「そこまで言わなくてもいいから」
案の定、彩香さんに怒られている。
「でも拘束具は疲れるのだ。家の中くらいはホックを外す程度、許して欲しいのだ」
何か聞いてまずいような言葉が、背後で聞こえる。
「悠も聞こえているだろうけれど、そもそも中1程度なら、本当にブラが必要な人は、そこまで多くないはずなのだ。学校も9割が女子だし、学校から外に行くことも滅多にない。私服で気になるとしたら、小学生のふりをすればいいのだ」
「小学生のふりという時点でアウトです」
「圧迫感があるし、肩が凝るような気もするし、蒸れるような気もするのだ」
「でも、特に今みたいな暑い季節は、服が透けるし形も外に出るし」
「自分が気にしなければ、それでいいのだ」
良くない!
そう心の中で言ってみる。
あと、僕に聞こえる範囲で、この話題は勘弁して欲しい。
「なお、悠が気にしているようだけれど、そんなの慣れで解決するのだ。何ならこれから2週間、彩香と2人でトップレス生活すれば、きっと気にならなくなるのだ。運悪くエロエロになったら、彩香と2人で責任を取ってやるまでなのだ」
やめてくれ。
いけない想像をしそうだ。
更に。
「だいたい彩香も、悠の事は凄く気に入っているのだ。なら今のうちに、エロ仕掛けで落としておくのも手なのだ。幸いここは学校施設外。何なら、避妊具の自販機の場所も教えてやれるのだ」
勘弁してくれ。
「何なら、押し倒すのを手伝ってもいいのだ。身動き出来なくするのは、私の魔法の十八番。報酬は、ついでに少し、私にも賞味させてくれれば、それで……」
あれ。
亜里砂さんの台詞が、途中で止まった。
何があったのだろう。
そーっと後を見てみる。
亜里砂さんの前が、凍っていた。
比喩とかでは無い。
テーブルから絨毯、服の前面から前髪まで。
ダイヤモンドダストのような白い霧も舞っている。
心なしか、気温がかなり下がったような。
「それでは、ちょっと朝御飯つくりますね」
さらっと、キッチン方面へと動く彩香さん。
そして。
「リアル物理系の魔法使いは、洒落がきかないのだ」
亜里砂さんの、そんなつぶやきが聞こえた。