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1895年(3⁄3) レイラ・シャドラン失踪
カドリアン魔法園を首席で卒業。
1900年(4⁄30) レイラ・シャドラン捜査期間終了
〜魔法警察失踪事件記録より~
1900年 3月
私が失踪してから早いもので一年が経った。
今は学園と遠く離れた場所でのんびりと飲食店を経営している。
普段は食べ物を買いに来るお客さんが多いけど、たまーに困ったお客さんも来るのよね
客「ねーえー、あんた魔女なんでしょー?今度友達の誕生でさぁ。誕生会で魔法みしてよー」
こいつだ。
できれば今すぐにでも出禁にしたいところね
ここは我慢しよう
レイラ「すみません。私は魔女ではありませんので、そういったことはできないのです」
客「は?あんたが魔女なのわかってんのよ。さっさと魔法見せなさいよ!」
レイラ「お客様、魔女狩りによってもう魔女はいませんよ」
客「嘘つくんじゃないわよ。あたし噂で聞いたんだから!」
たかが噂じゃないの…
もう…話にならない…
??「こらこら、そこまでにしませんか」
げっ
客「ぁ、レーヴェ様〜!この店員酷いのです!」
レーヴェ「まぁまぁ、落ち着いて。レイラ、また魔女だと思われちゃったの?」
レイラ「えぇ、まあそんなとこよ」
客「ちょっとあんた!レーヴェ様に失礼でしょ!」
レーヴェ「落ち着いて。ね?」
客「はいっ♡」
チョロいわね
レーヴェの言うことはなんでも聞くんじゃないの?
レーヴェ「レイラは魔女ではありませんよ。長年一緒にいましたからね」
客「レーヴェ様が言うのであればきっとそうよね!失礼、私勘違いしてしまいましたわ。
それでは、また来ますわ」
え?また来るの?
困るわね。今日中に魔法に関しての記憶を消しておきましょう
レイラ「ありがとうございました」
カランコロン
レイラ「はぁぁぁぁぁ」
レーヴェ「ふふ、いつもよりすごいため息」
レイラ「だって、あれぐらい無理強いしてくるお客さんは初めてよ。いくら私でも疲れるわ」
レーヴェ「そうだね。お疲れ様」
レイラ「ありがと、レーヴェ。
ところで、何か用があって来たんでしょ?」
レーヴェ「うん。近々中央区まで遠征でね。レイラの手料理でも買って行こうかなーって」
レイラ「そう、討伐かしら」
レーヴェ「たぶんね」
レイラ「今日助けてくれたからお代は割引しとくわ」
レーヴェ「いいの?」
レイラ「えぇ、貸しを作ったままにしとくほうが後々面倒だわ」
レーヴェ「えー、その貸しは今度使おうと思ってたのに」
レイラ「だーめ。はい、パンとスープ。いつもので良かったわよね?」
レーヴェ「うん、ありがと。お代置いてくね」
レイラ「ありがと。またね」
レーヴェ「またね」
レーヴェはこの小さな町の騎士団長だ。体格もよく、何より優しい性格と高い顔面偏差値で圧倒的女性人気を博している。
5年前に知り合ってからずっと一緒だ
レーヴェは私が魔女だってことはまだ知らない。教える気もない。
知られたら殺されてしまうんだから