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梅宮side
いつもの癖で皐月の頭を撫でてしまった…。
嫌がるか?と思ったら
嬉しそうに目を細めて満更でもなさそうで……。
可愛過ぎるだろッ!
それから数十秒撫でて止めたら皐月はボーッとしたように停止してから
皐月『…ッ!べ!別に撫でられてッ!う、嬉しかったわけじゃねぇからなッ!!』
誰かさんとそっくりだなぁ!既視感しか感じねぇけど……、桜も大切だ、でもそれよりも…皐月…、お前が…お前の事が何よりも大切なんだ……、どうにかして伝えたい。
皐月side
恥ずかしい…、恥ずかし過ぎる!!
き、気持ちいいなんて……、くそ!!
皐月『ふ、風呂!先入る!!』
梅宮「お、おう!ゆっくり浸かれよ〜、俺荷解きしとくからよ!」
皐月『俺のはいいから、梅宮のだけやっといてくれ。』
梅宮「…?うん?わかった。」
俺はそれから風呂に入って色々考えていた。
俺は…梅宮に対して意識してるのか…?
わかんねぇ、知らねぇ、こんな感情…。
遥と違う…何なんだ。何で、何でこんなにも胸が痛む?
考えても考えても分からなくて……。
梅宮side
皐月風呂入ってから結構経ったけど出てこねぇな?
梅宮「皐月ぃ?大丈夫か〜?」
浴室から返事は無い……。
嫌な予感がした。
俺は咄嗟に浴室の扉を開けて浴室を見たら…。
梅宮「皐月ッ!」
そこにはぐったり浴槽に身体を預けてる皐月の姿があった。
はやく、早く風呂場から出して…えっと、それで…す、水分補給だ!でも……き、キス……。
ええい!助ける為だ!
皐月side
あれ…?気付いたら……朝?
俺風呂入ってから…どうしたんだっけ…?
目を開けてボーッとしてたら
梅宮「…!皐月!?目ェ覚めたのか!?」
梅宮が俺の傍に寄ってきた。
皐月『…まぁ、うん。俺昨日の記憶無いんだけど…、大丈夫だったのか?』
梅宮「……、皐月は風呂場…、浴槽で意識無くしてたんだ。」
皐月『え?』
梅宮「なぁ、もうこれ以上傷付いてるお前を見たくない、少し、少しでいい、俺にも考えややって欲しいこと言ってくれよッ。」
ご、ごめん…梅宮。
俺はその時お前の…、お前からの感情と俺の気持ちを掛け合わしてあって…、病気でもなんでもない…なんて言えねぇよな…。
俺が素直に直で言えるような人間なら良かったのに…。
梅宮の好きと、俺の好きが……、違う気がする。
もうこれ以上大切な人を失いたくない。
だから……そうだな。
この、今持ってる”好き″を止める。
蓋をして…、一生出さない様にする…。俺は…、俺だけで生きてくんだ。
もう周りに迷惑なんてかけたくない。
俺は俺だけで充分。
皐月『遠い親戚から連絡届いてた。』
梅宮「おう!良かったなぁ!何て?」
皐月『…、一緒に住まないかって…。』
梅宮「……ッ、そっか、皐月が…良い方を判断してくれれば俺は何とも思わねぇよ!親戚の人だって皐月と暮らしたいだろうし!」
梅宮は本当に優し過ぎる…。
俺なんかが一緒に居てもコイツは幸せに離れない…。離れるべきだ。
皐月『そ、そうだよな!俺親戚のとこ行くわ!』
梅宮「…うん、それがいい。皐月が幸せになれるなら俺は何も言えないよ。」
皐月『あっ、ちょっとコンビニで買い物してくる!忘れたもんあったんだった!』
梅宮「一緒に…皐月『大丈夫!すぐそこだし!』…そっか。」
部屋から離れて道端で蹲って……、涙が止まらない。
これが…これが好きってことなのか…?
相手を思う程に胸が痛くなる…。辛い、しんどい…。
俺は、俺自身が捨てたんだ。
梅宮を。
ごめん、ごめんなさい。
俺は…、結局逃げるしか脳がないんだ。
そのまま俺は逃げた。
誰にも分からぬように、まるで子供に対して買い物行くから、と言うよくある話のように…。