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ぽつり。ぽつり。ぽつり。
夜明けに民家の明かりが灯されていく音がした。
私は何故だか虚しくなった。
るる、るらら。
るる、るらら。
るる、るらら。
そんな唄が聞こえたような気がした。
ぽつり。ぽつり。ぽつり。
雨が降る音がした。
私はそれを凌げなかった。
ぽつり。ぽつり。ぽつり。
誰かが呟く音がした。
私は聞かなかったふりをした。
ぽつり。ぽつり。ぽつり。
夜がやってきた。
明かりは徐々に死んでいく。
るる、るらら。
るる、るらら。
るる、るらら。
私と君の大切な唄。
もう聞こない気がした。
る、るらら。
るるらら、るらら。
るる、るらら。
私と君の最初で最期の思い出。
もう思い出せない気がした。
ぽつり。ぽつり。
君が亡いた音がした。
もう、いってしまったのだろうか。
─────ぽつり。
何かの糸が切れた気がして
ただ1人、私だけが泣いていた。