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세나
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アテンション!!
・ネームレス固定夢主。
・男子側視点のみ。
・その他過去捏造有り。
キャラのリクエストくれたら書きます!
よければコメント欄にお願いします!
周りの喧騒に紛れるようにして、おれは小さく溜め息をついた。
………なんでこうなったんだろう。
事の発端は、取引先の会社のそこそこ偉い人達と仕事の付き合いでご飯を食べに行き、店を出た後だった。
「俺がよく行く所があるんですけど、孤爪さんも一緒に行きません?」
と言われ、断ると仕事に影響するかもしれないと思いついてきたら、ただのキャバクラだった。
ホントに、一ミリも、全く興味がないのに。
断れば良かったと心の底から思ったが、後悔先に立たずとはこのこと。
仕方なくおれはスマホをいじりながらこの地獄のような空間で耐えることを決意した。
視界の端では、スーツを着た偉い人達が、派手なドレスを着たお姉さんたちと大声で盛り上がっている。
アルコールの匂いも、中身のない会話も、全部おれのライフを削っていく。
「失礼します、新しくお席入らせていただきますね」
聞き覚えのある声がした。
よく通る、けれど耳に心地いい、おれの記憶に深く刻まれている声。
スマホの画面に向けていた視線を上に向ける。
………え?
完璧な営業用の笑顔を浮かべておれの席に座った黒髪の女の子。
白いドレスは他の子みたいに派手なデザインではないけれど、細い肩や鎖骨が見えていて、その場のどの嬢よりも危うく見えた。
「………っ、なんで……」
なんで、〇〇がここにいるの?
なんでこんなとこで働いてるの?
〇〇もおれを見た瞬間、その綺麗な瞳を大きく丸くした。
けれど、そこはプロの場所なんだろう。彼女はすぐにいつもの笑顔を取り繕って、「はじめまして」とおれの隣の大人たちに挨拶を始めた。
高校時代、ずっと想い続けていた女の子が、他の男に愛想を振りまいている。
その事実に、胸の奥から独占欲と焦燥感が一気に溢れ出してくるのが分かった。
高校時代、おれと〇〇は付き合っていた訳じゃない。
でも、おれはずっとアプローチし続けていたし、〇〇もおれの想いに気づいてて、おれの事を意識するような素振りを何度も見た。
なのに、どうしてそんな、何事もなかったみたいな顔して、平気で他の男に笑いかけてるの?
おれが「両想いなのかもしれない」って期待したのは、何だったの?
駄目だ、我慢できない。
周りの大人たち 別のお姉さんとの会話に夢中になった、ほんのわずかな隙。
おれはスマホをポケットに放り込み、隣に座る〇〇の細い手首を掴んで自分の方へ引き寄せた。
「えっ……」と息を呑んでおれを見る彼女。
営業用の笑顔は消えて、おれの知っている、あの頃の素の〇〇の顔に戻っていた。
「なんでこんなとこいんの。ねぇ、危ないことしないでよ」
自分でも驚くほど低くて、焦りを含んだ声が出た。
こんな酔っ払いの男ばかりの空間に、〇〇を置いておきたくない。
他の男の視線に晒されるだけでも不快なのに、万が一何かあったらどうするつもりなんだ。
「………貯金したくて。ここ、時給がいいから……………」
「お金とかいくらでも出すから。おれに養われとけばいいじゃん」
今のおれには、それだけの財力がある。
好きな女の子を養って暮らせるだけの貯金なんて、口座にいくらでも転がっている。
だから………頼むから、今すぐ普通の服に着替えて。
こんな店、もう二度と来ないで。
〇〇は顔を真っ赤にしながら、困ったように眉を下げて、小さな声で言った。
「……大学卒業までって、自分で決めて始めたから………。大学卒業したら辞めるつもりだし、私は大丈夫だよ」
大丈夫なわけがない。
こんなお店で、男と話して、笑いかけてて、何が「大丈夫」なのかちっとも分からない。
その真っ直ぐで頑固なところがおれの独占欲をさらに深めていることに、本人は気づいていないらしい。
自分で決めたから、割り切っているから、だから他の男に笑顔を振りまいても平気だって言うの?
………無理。
そんなの許せない。
「ふーん……」
おれはまっすぐ彼女の瞳を見つめた。
汚れのないその瞳の中に、おれ以外が写るのが、どうしようもないほど憎らしくて。
「ねぇ、どんくらい積めば他の男と話さずにおれのとこだけいてくれる?」
〇〇が息を呑む。
まさかおれがそんな事を言うなんて思ってもみなかったのだろう。
「今日から〇〇が店辞めるまで来るから。逃げないでね」
言い終えると同時に、ボーイが〇〇に次の席への移動を促しにやってきた。
おれの手をすり抜けて、ペコリと頭を下げて去っていく白いドレスの背中を、おれはじっと見つめる。
「……孤爪さん、あの子気に入ったんですか?めずらしいですねぇ!」
ニヤニヤしている取引先相手の男には、感謝してもしきれない。
おれと〇〇をもう一度引き合わせてくれたのだから。
おれはトイレに行くフリをして席を立ち、ボーイの元に向かった。
「〇〇って子、いついるの?シフト制?あの子の時間はおれが買い占めるから」
多分〇〇は「来ないで」って言ってくるだろうけど、おれがそんな従順に従うと思ったら大間違いだ。
大学卒業だろうがなんだろうが、いつまでも待つつもりだけど、遠慮は絶対したくない。
逃がしてあげる選択肢なんて、おれの中には最初から残されていなかったのだった。
コメント
10件
リクエストいい?
うわ、これは……研磨くんの独占欲が炸裂してる回ですね。キャバクラで働く元好きな子に再会して、「お金ならいくらでも出すから養わせて」ってストレートに言っちゃうのがもう研磨らしさ全開で最高でした。彼女の「自分で決めたから」って頑ななところもいい対比になってて、この先どう転ぶのか気になりすぎます。続きが待ちきれない…!