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イった後の気だるさを抱えているだろうに、躰を揺すって高橋を感じさせる青年の姿に、頃合いを計って声をかけた。
「そんなふうに、感じさせてくれて嬉しいよ。熱いのをはるくんの中に、たくさん注いであげるからね」
優しく告げた途端に、喘ぐ呼吸をしながら更に腰を振る。力を入れて動くお蔭で、絡みつくように中が締まり、高橋のモノをこれでもかと刺激した。
「ああ、いい。すごくいいよ。もう我慢できないっ、くうっ!!」
「あぁあっ……はあはぁ、んっ」
青年の上半身を両手で抱きしめ、最奥に欲を放つ。あまりの気持ちよさに、一瞬意識が飛びそうになった高橋だったが、極上の躰を縛りつける枷を取りつけるために、疲れ果てて動けずにいる青年から、繋がっていたモノを抜き取り、力任せにベッドの上へと仰向けに押し倒した。
「なっ!?」
何が起こったのか、わからなかったのだろう。仰向けのまま固まる青年に颯爽と跨り、枕の下に隠していたスマホを取り出して、カメラを起動させ、唖然とした表情を浮かべている顔と一緒に、半裸を撮影してやった。
「はるくんとの、はじめての記念に写しちゃった」
「や……消してください」
「消すわけないだろ。せっかくの記念なんだし、それに――」
起き上がって、スマホを奪おうとした青年の手を笑いながら叩き落とし、フラッシュを焚いてふたたび写真を撮った。
「この写真を掲示板に晒されたくなければ、俺の言うことを聞くんだ。いいね?」
「そんな……」
「とりあえず今のは写りが悪いから削除して、スマホをロック。これでよし!」
鼻歌混じりにスマホを操作してから、サイドテーブルに置く高橋を、青年は呆然とした表情で見つめた。驚いた顔をしているのに、瞳は次の一手を考えようとしているのか、妙な輝きを宿していることに違和感を覚える。
(奥の手を潰して拘束し、自分に縛りつけてやろうか――)
「これを壊そうなんて、考えないほうがいい。江藤 正晴くん」
「どうして、名前を――」
本名を口にした途端に、青年の顔色が青ざめていった。その効果のほどに、笑い出しそうになるのを必死になって堪える。
「君が喫茶店でトイレに行ったとき、鞄に入っていた身分証を見ただけ」
「…………」
「さっきの写真を見せながら、はるくんがゲイだってことをお友達に教えたら、さぞかし信ぴょう性が増すだろうね」
絶望のさまを顔色で表した青年を、高橋は下卑た笑みを浮かべて見下ろした。
「調教はまだはじまったばかりなんだから、楽しまなきゃ。お互い、気持ちいいコトするんだしさ」
高橋の言葉に、青年の口元が僅かに動いた。だがそれは言葉にならず、空を切って終わる。
「俺好みの男にしてあげる。手取り足取り、いろいろ教えるからね。いいコにしていないと、どうなるかわかるだろ?」
「……写真をバラまく」
眉根を寄せて心底嫌そうな顔をしながら、震える声で渋々告げた。
彼の頭の中は今現在、何を考えているのだろうか。喫茶店で見事に流され、自分について来たことを、今になって激しく後悔しているかもしれない。
「察しが良くて助かるよ。それじゃあまずは俺のを、はるくんの口で綺麗にしてもらおうかな。さっき俺がしたみたいに、やってみてごらん」
心のダメージが倍増させることを、優しい口調で告げてやった。ダメージが大きくなればなるほど何も考えられなくなり、どんな要求でも飲み込んでくれる。
卑猥な写真という物理的な強迫と精神的な苦痛を与え続け、自分に縛りつけて離れないようにする。高橋の飽きがくるまで、延々と繰り返されるのだった。