落ち着いた声が室内に落ちた。
(ルークさまが王を目指す……)
国王陛下が自分に都合のいい政治をすると知ってから……ルークさまが国のことを考え、憂いていると知ってから、ルークさまが王になるほうがいいと思っていた。
王になってくれればいいな、という思いはあったが、それを口にしなかったのは、現王に対する反逆だからだ。
失敗すれば断罪され、死を伴うだろう。
私もマクシスさまも口を開かなかった。
安易に賛成できないと、ルークさまもわかっているらしく、私たちひとりひとりに目を向ける。
「正式な手続きを踏みたい。議会で過半数の支持を得ることができれば、王になることは可能だ」
理解を得ようとするルークさまに対し、マクシスさまはしばし押し黙る。
「本気か?」
「あぁ」
「だよな。こんなこと冗談では言えやしな********
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