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167 - 第167話<ささやかな幸せ5>

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2024年02月23日

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翌日もホテルの窓からという題名で陽の上りきらない空と海の写真が送られてきた。


明日は紅芋タルトと共に賢一が帰ってくる。

けど、

同窓会があるから会えるのは明後日か。


あれ以来森川彩香が現れることもない、CROWに行きたいと思ったが明日飲むこをと考えると今日は控えておこう。


冷凍の剥き枝豆とザーサイをごま油で炒める。

一人用の土鍋の底に昆布を敷いて白菜と豆苗と豆腐を出し汁と共に投入する。

大根おろしを入れたポン酢を用意して、麦焼酎のお茶割りをテーブルに置いた。


「うん、今日は罪悪感のない食事」


言い訳のような言葉を自分自身に言って食べ始める。


てか、食事というより酒の肴だわ。


ブブッ


スマホを覗き込むと賢一から写真が送られてきた。


魚の姿揚げのようなものだった


『グルクンの唐揚げ、シークワーサーを絞って食べると美味いよ』


『えーなにそれ美味しそう』


私も、お一人湯豆腐と焼酎のお茶わりの写真を送信する。


『酒の肴の魚の写真をありがとう、私は侘しく一人鍋でしたw』


『帰ったら二人で食べよう、その前に雪を食べよう』


『親父ギャグw』


『あしたの夜会える?』


そうだった、伝えないと

『明日は大学の同窓会があるのごめん』


『そうなんだ、何処で?』


以前送ってもらったお店のリンクを転送した。


『おやすみ』


『おやすみ、気をつけて帰ってきて』


こういうやりとりが凄く幸せに感じる。



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