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君だけ、特別

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君だけ、特別

2 - アイドルじゃない顔見せて

♥

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2025年06月23日

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それから数日後。

撮影終わり、疲れきった康二は、なんとなくあのカフェを再び訪れる。


──まさか、いるわけないよな。


そう思った矢先、また、いた。


深澤辰哉。前と同じ席、同じ表情。いや、今日の方が少し、笑ってた。


💜‪「運命感じちゃった? それとも、俺に会いたかった?」


🧡「…そんなつもりじゃないで」


💜‪「ふーん。じゃあ、俺が会いたかったってことで良い?」


その軽妙な口調に、康二は少し笑ってしまう。

誰にも見せない、素の笑顔。


💜‪「疲れてる顔してるね。アイドルって、そんなに大変?」


🧡「そら、まあ…大変っすよ。寝る暇もないし、常に見られてるし…」


💜‪「──じゃあ、今くらいは俺に甘えていいよ?」


🧡「は?」


💜‪「ほら、こっちおいで。背中、もんであげる」


突然のスキンシップ。

戸惑う康二に、深澤は柔らかく、けれど有無を言わせない口調で囁く。


💜‪「君、普段から“触れる側”だろ? たまには、触られてみるのも悪くないよ」


──その手は、優しいのに、どこか支配的だった。


康二は、その夜、少しだけ長く店にいた。


深澤の前では、気が抜ける。

…それが、危ないと気づく前に。


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