TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
シェアするシェアする
報告する

お父さんお母さん僕いつか海と一緒になりたい

「いい夢だ」

「悠陽ならきっとなれるわ」


鳴り響く銃声、飛び回る戦闘機、そして俺達が乗っている軍艦雅、堕ちる戦闘機、飛び散る銃弾、100m程先で沈みかけている敵国の軍艦

消えゆく命の灯火達

でもこれも俺達には完全に日常なんだ。


第三次世界大戦、2023年下半期ロシアとウクライナの戦争が悪化していき、後に世界を巻き込む大戦へとなっていった。日本はウクライナ側へ味方し、強戦国ロシアとの大戦を強いられている。

日本は再び赤紙を配布し、進み行く未来を過去へと引きずり戻した。

一般人までもを巻き込んで、政府のエゴの為に人をチェスの駒のように扱って、それぞれに役割なんてつけた、

「如月悠陽少将」 俺も役職を貰ってしまった。

国の為、少将だからと言い聞かせて自分を無理矢理納得させて人を殺す。

それはもう人の仮面を被ったナニカだった

その場その場で一番良い姿に変わっていく。

笑って怒って泣いてそれさえも演技

俺はもう完全に人間になってしまった

俺も汚れた世界に染まっていく。

これが今の現実、世界だ

でも

俺がやりたかった事はこんな事じゃない、俺が小さい頃に見た夢は、こんな不幸で醜い不平等な世界じゃなかった。

俺が夢見た世界は、唯唯青く澄んでいて汚れの一つも無く輝く水の世界だった。

こんな世界とは正反対だ

こんな世界早く終わってくれ


人間は学ばない、人は失敗から学び行く物だ、失敗して原因を考え次に繋いでいく、先人達はそうやって人の知恵と努力を積み上げてきた。

でも今の人間は失敗から学ぼうとはしない、失敗を失敗として受け止めず自分に言い訳をする、

「自分は失敗していない」

「これは本当の実力じゃない」

「今日は調子が悪いだけだ」

っと、失敗から学ぼうとし成功してきた先人の教えなんて届いてやいない。

これが人間だ。汚らしい生き物なんだ


俺の人生の汚点は人間である事だ。

地球の環境を破壊し、自分達の為だけに争う

でも俺は人間だ

人間として生まれてしまったから。

もっと他の生き方があったのかもしれない。

俺の人生は間違えだらけなのかもしれない。

だからこんなバチが当たったのかもしれない。

なのに

国は今の選択が正しいと思い込んでいる。国民がこんなに選択を悔いていても、国の自身はその身を蝕んでいるのに気にせず間違った道を進む。

何で

俺達は悔やんでいるのに

何で

俺達は辛いのに

何で

国は平気な顔をしていられるんだ

何で

「如月悠陽少将!」

何だよ

「敵軍が活性化、かつ臨戦態勢をとっています」

知るか

「直ちに戦場にてご指示を!」

そんなのしたくない

「分かった」

「直ちに向かう」

結局言ってしまった

「君は先に戻ってこの軍艦雅を守ってくれ」

こんな指示したくない

だってこの子が死んでしまうかもしれないのだから

「はい!この命に替えても守りきってみせます」

辞めてくれ、こんな船の為に君の命を無駄にしないでくれ。

「では、失礼します」

ガチャン

行ってしまった。

今の扉の音はとても重たく感じた

行きたくない

行かせたくない

でも

俺も行かなくては、

ガチャン

いきたくないな


でも結局戦場に来るんだ、国が怖いから

結局俺は人間だから

「少将!」

「ご指示を」

皆死ぬかもしれない指示を待っている

何でなんだ

「嗚呼」

「一番隊は俺と一緒に敵軍を攻める」

「二番隊、三番隊は共にこの軍艦雅を守れ!」

「はい!」

「一番隊行くぞォ!」

「はァい!」

俺は今こいつらを道連れにした

【一人じゃ特攻なんて出来ないから】

なんて言い訳をぶら下げて

結局一人で行くのが怖いだけなのに

大人は直ぐ人を騙す

けどそれは、大人じゃなくて人間だからなのかもしれない


「お前らァ!」

「この戦争で意地でも勝利を掴み取れェ!」

「はい」

「走れぇ!」

ダダダッ

行くな皆、行ったら皆の3割は死ぬ

お願いだ生きてくれ

こんな命令するのは撃たれるよりも被爆するよりも痛い。

まるで氷のナイフで刺される様だ

でも

やらないといけない言わないといけない俺は少将だから

辛くても、苦しくても

だから演じろ、俺は人間だから、もう人では無いから。

如月悠陽として

最適な如月悠陽を

行こう

「!」

「如月少将!」

「走ってください!」

あれ?足が動かない

「走って!」

分かってる、敵軍に攻め込まないと、国と皆を守らないと

分かってる、分かってるけど

「動、け、、ない」

「悠陽さん!」

行かないと

「危ない悠陽さん!」

「え゛っ?」

パァァン!

「悠陽さぁぁぁん!」

嗚呼撃たれたのか、

ほらやっぱり撃たれるよりあの命令の方が痛い。

でもちょっと痛いな

でも俺は敵兵を恨みはしない

だってあの子もやりたくてやっている訳じゃない、あの子はあんなに震えているのだから。

嗚呼神様、俺はお前を信じて来なかったけど、今お前に願うよ。

国の皆を守ってくれ

そしてまた生まれることが出来るのなら今度は

海月になりたい

「やっ、と終われる」

青を見た、戦争の最中

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

85

コメント

2

ユーザー

続きが楽しみです

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚