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。 .:・…。.:・
「あ~・・・!いってぇ・・・」
無事に西の神輿が宮入りし、神社の境内裏には担ぎ手の宴会場が催されていた
神聖な神の社にはえんじ色の西の神輿が奉納されていた、改めて見ると神輿はボロボロ・・・これを奉納すると氏神様が喜ぶなんて・・・理解しがたい
荒神様の長い祭りが終わろうとしている、夕日が差し込む、境内裏の担ぎ手宴会場には、ボロボロになった男衆が褌姿で皆酔っぱらって伸びていた
ジンの背中は擦り傷だらけ、そして肩は完全に死んでいた、境内の庭には宮入りしたボロボロの神輿に子供達が乗ってはしゃぎまわっている
その宴会場の座敷はぐったりしている担ぎ手達が大量に酒を飲んで、みんな地面に雑魚寝でガァーガァーいびきをかいている
祭りが終わった後はなんとも無残で面白いのだろう
「いててて・・・・」
ジンは痛む肩を押さえながら、ゆっくりと立ち上がってそっと宴会場から庭へと抜け出した
祭りの熱狂は去り、残されたのは疲労と充実感、そして胸の奥に燻る複雑な感情だった
「いやぁ~!負けましたよぉ~ジンさん」
突然、明るい声が響いて振り向くと、政宗が左足をひょこひょこ引きずりながらやってきた
ボロボロの褌姿に紫の羽織りを体にかけている、彼は体にあちこち青あざをつくっているし、左腕に包帯を巻かれ、おでこには大きなたんこぶがあった、しかしその顔には暴れた後のすがすがしさで屈託のない笑顔が浮かんでいる
見た所、喧嘩祭りの時の政宗のあの阿修羅の様な形相はもう跡形もなく消えていた
―政宗君・・・酒・・・ぬけたのかな?―
ジンは内心でそう思いながら、政宗にペコリとお辞儀した
ワハハハハッ
「いやぁ~!俺、喧嘩祭りの時、全然酔って覚えてないっすわ!みんな俺がジンさんの顎、蹴り飛ばしたって言うんですよぉ~、俺がそんなことするわけないのにね~」
― (; ̄Д ̄) 酒癖わるっ―
ジンは顎に残る鈍痛を感じながら、まったく覚えていない政宗にげんなりした、だがその無邪気さが逆に救いでもあった、その後の反撃のジンのことを、もし政宗が全てを覚えていたら、この空気はもっと重苦しいものになっていただろう
「あの・・・怪我・・・大丈夫ですか?」
ハッハッハッ
「大丈夫です!今年は軽い方ですよ、去年は左足を骨折しましたからね、担ぎ手として不甲斐なしっっ」
―荒波祭りって・・・本当に・・・(´ㅂ`; )―
血気盛ん過ぎる政宗にジンはあきれた
コメント
2件
政宗なーんにも覚えてなかったのかー😁酒癖悪っ🤣 終わってみたら、清々しい戦い✨ 桜ちゃんに出会ったってなかったら、体験できなかったお祭り、ジンさん貴重な経験お疲れさま😊😊
政宗〜ッッ🤣 まぁまぁ許してやろう😁 毎年あの場にいるあなたはすごいよ😆👍 ジンさんの男気、島の人たちの目に焼きつけちゃったね🤭好感度↗️爆上げだぁ✨️