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出発進行

1 - 出発進行

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2023年11月16日

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水「異常なし、進行!」


僕は駅員、今年で4年目

楽では無いけど、仕事に誇りを持っている


?「駅員さん」


小さくて、とても可愛い声が聞こえた

その声からすぐに子供だとわかり、優しく声をかける


水「ん?どうしたの?」

軽くしゃがみ、小さな男の子と目を合わせる

可愛いなぁと思いながら話を聞く


男の子「おかッさん、いなくなっちゃった」


水「そうなんだ、じゃあ、僕のお名前言えるかな?」


黒「悠佑だよ」


水「いいお名前だね!じゃあお兄さんと一緒に事務室いって、お母さん呼ぼっか!」


黒「うん!」


モブ「あれ?稲荷さんその子誰?」


水「あ、お疲れ様です」

水「ちょっと迷子なっちゃったみたいで、」


モブ「あ〜そうなん、早く見つかるといいね」


水「はい、お疲れ様で〜す」


水「「迷子アナウンス中」」


黒「お母さん来る?」


水「うん、絶対くるよ」

黒「ねぇねぇ!お兄さんのお名前は?」


水「稲荷-hotoke-だよ」


黒「ほとけおにーちゃんだね!」

水「ありがとっw」


黒「えへへっ」


数分後


黒「うわぁぁああッ 泣」

黒「うわぁぁああ 泣うわぁぁああ 泣」


泣き出してしまった、

どうしよう、とりあえず泣き止ませないと


水「大丈夫だよぉ、絶対お母さんもうすぐ来るからねヨシヨシッ」


黒「お母さ!うわぁぁああ泣」


⦅電車が通ります、黄色い線の内側までお下がりください⦆


水「!」

水「ほら!電車だよ!」


黒「!ポロポロッ」


黒「がたんごとん!がたんごとん!」


水「がたんごとん、かっこいい?」


黒「うん!かっこいい!」


水「だから、もうちょっと待と?」


黒「うん!分かった!」


黒母「悠佑!」


黒「お母さん!ポロポロッ」


黒母「本当に良かった…」


水「良かったね、悠佑くん」


黒「ばいばーいほとけおにーちゃん!

水「うん、ばいばーい」


黒「ほとけおにーちゃん!」


水「こんにちは〜今日はどこ行くの?」


黒「今日ね!今日ね今日ね!動物園行くの〜!」


水「そうなんだ!楽しみだね!」


黒「ほとけおにーちゃんの好きな動物は?」


水「うーん、なんだろうなぁ」


黒「僕ね!ライオン!かっこいい!」


水「お!ライオンかぁ、かっこいいよね!」


黒「うん!」


水「はい、切符確認しました行ってらっしゃい」


黒母「ありがとうございます」


数ヶ月後

黒母「ほとけさん」


水「あ、はい!」


水「あれ、?悠佑くんはどうしたんですか?」


黒母「実は、先日悠佑が」

天国へ旅立ってしまって

水「え…?」


言葉が詰まった、

確かにそうだ、悠佑くんはここ1週間駅に来ていない。幼稚園に通うために毎日通るはずなのに


黒母「これが、ほとけさんに向けた悠佑からの手紙です」



ほとけおにぃちゃんへ

いつも、えきでいっしょにおはなししてくれてありがとう。ほとけおにぃちゃんといっしょに、らいおんみたかったなぁ。

ぼくはびょうきでもうおそらにいきそうだけど、でんしゃいっしょにみれてたのしかった

さきにおそらのでんしゃのってくるね

ゆうすけ


水「…ポロポロッ」


平仮名だけ、だからだろうかとても見にくい。いや違う、僕の涙が邪魔をしてるんだ


黒「しゅっぽーしゅっぽー!」

水「ぇ……?」


そうだ、悠佑くんは先に天国の電車に乗ったんだ。無料で、誰でも乗れる天国の”でんしゃ”

お母さんとと話している内に時間が経っていた

それじゃぁ悠佑くんの天国の”でんしゃ”

水「出発進行!


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