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スマイル「…ここです」
そう言って案内したのは、大きな1本の木の下、暖かい木漏れ日が差し込む場所。
俺がいつも逃げている場所…お気に入りの場所だ。
この人達に教えてしまったからもうお気に入りの場所ではなくなるんだろうけど
ナカム「おぉー!良い所だね!」
???「じゃあ…」
スマイル(大丈夫、痛いのには慣れてるんだ…)
(治療薬も持ってきたし…きっと)
???「皆でお昼だ~」
スマイル「…へ?」
きんとき「ん?お昼食べるって言ってなかったっけ?」
スマイル「あ…」
(そういえば言ってたな。)
「じゃあ、俺はこれで失礼します…」
???「え?一緒に食べるんじゃないの?」
スマイル(???)
「お昼…無いので…」
ナカム「俺のわけてあげるよ!」
???「じゃあ僕のも~」
スマイル(なんでそこまで…?)
???「てか、自己紹介まだだったね」
「俺はきりやん!能力は雷ね」
???「僕はブルーク!能力は炎~」
???「俺はシャークん。能力は毒」
スマイル「えっと…スマイルです…」
「能力は…ないです…」
ブルーク「スマイルかぁ、よろしくね~」
きりやん「卵焼き食べる?」
きんとき「うぇぇ」
シャークん「www」
スマイル「なんで…」
ブルーク「ん?」
スマイル「なんで皆俺なんかに優しくするんですか?」
「能力なしの無能なのに…」
ナカム「…俺たちは”差別”が嫌いなだけ」
「あと、自分のこと無能って言わないの!」
シャークん「有名な団ほど仕事も金も良いじゃん?」
「それ目当てで寄って来るやつ山ほどいたから」
スマイル「…能力がないと団に所属できないから…?」
きんとき「それは違うよ。外側じゃなくて俺たち自身のことを見て欲しいの」
「だから、能力がないからっていじめられてるって知ったら、ムカついちゃって…」
ブルーク「まぁ、お昼食べながらいっぱい話そ!」
きりやん「毎日”6人で”ここ集合にしようよ」
・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・
それから数日間、毎日6人でご飯を食べた
俺はお昼が無いからと遠慮をしたが、皆で弁当のおかずをわけてくれる…
いつからかきりやんさんが俺の分のお弁当まで作ってくれた。
暴力は家でも学校でも変わらず続いているけど、
不思議とこの人達と過ごす時間だけは
…居心地が良いと感じた。