『二章 勇ましき愚者共のファイターズ』
【一階 ローラースケート】
秘「い、意外と難しいんだな…」
初めてローラースケートなんてしたせいか、足がガクガクしてろくに進めない
それに比べて勝吾と睡蓮は…
音「なんだ、簡単じゃん」
猪「慣れればスイスイ行けるな」
秘「…嘘だろ」
蛇「おかしいです…スポーツの才能を持つ猪爪さんはまだしも、音成さんが出来るなんて…」
蛇「魔法ですよ…」
秘「落ち着けよ、蛇足」
俺の後ろで同じようにガクガクして進めないでいる吾郎が恨めしい顔で睡蓮達を眺めていた
秘「そういえば、忍は?」
音「ここにいるよ」
忍はリードを睡蓮に引かれながら、引き摺られていた
蛇「絶対死んでますよね、あれ」
秘「…生きてるといいな」
【ボーリング】
羽「やった!ストライク!」
兎「コツとかあるんですか?」
羽「うーん…まぁ、天性の才能ってことかな…」
荒「めちゃくちゃ嘘だろ!」
秘「瑞稀達はここにいたのか」
兎「ハナビさん…!」
荒「おっ!ハナビ!探してたぞ!」
羽「ナイスタイミングだね!今勝負してたの!」
秘「勝負?」
羽「そう!私と千代ちゃん対瑞稀君でね」
荒「圧倒的に俺が不利だから入ってほしいんだ!」
秘「いいけど…」
羽「ちなみに勝ったチームには女子のパンツの柄大公開!」
兎「そうなんですか?!」
荒「…どうだ?ハナビ、俺と一緒に秘境を覗きに行くのは…」
秘「俺はよしとくよ…」
俺は逃げるようにその場を離れた
そんなこんなで1日中モノクマのことや、コロシアイを忘れて遊び尽くした
【19時】
羽「あっ、もう19時だね」
兎「時間が経つのは早いですね…」
荒「あともう一試合したかったのにな…」
秘「…そうだな」
結局俺はボーリングに巻き込まれて、女子のパンツを賭けた勝負をした
結果、瑞稀と俺のチームはボロ負けだった
羽「…帰ろっか、寄宿舎に」
兎「少し…名残惜しいですね」
秘「別に2度と来れなくなるわけじゃないんだ、明日でももう一回遊びに行こう」
荒「だな!さすがイケメンの言葉は説得力があるな!」
秘「瑞稀に言われるとなんかな…」
羽「…そうだね!また遊ぼうよ!」
兎「ですね…!」
【寄宿舎前】
荒「あっ、俺ちょっと忘れ物したから取りに戻る」
兎「私もタオル置いてきちゃいました…」
羽「じゃあ二人で行って来なよ!私たち先戻ってるから!」
荒「わかった!おやすみ!ハナビ、エソラ!」
兎「おやすみなさい…」
秘「おやすみ、瑞稀、千代」
羽「おやすみ!また明日!」
秘「…」
羽「…」
なんとなくエソラと二人っきりは気まずい気がする
話題がない…
秘「…そういえば、エソラ。ヘアピンが初めて会った時と違うな」
羽「えっ!よく気づいたね!」
秘「あぁ、なんか気分で変えてんのかなって思って…」
羽「気分っていうか…」
羽「宝物なんだよね、このヘアピン…好きな人からもらったの」
秘「へぇ…!いいな」
羽「…ありがとう、気づいてくれて」
羽「おやすみ、ハナビ君!」
秘「おやすみ、エソラ」
やけに嬉しそうな顔をしたエソラと別れて、俺は倒れるように眠りについた
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