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#ほのぼの
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「ん……っ、達ってるからぁ……っ」
「分かってるよ」
尊さんは私の下唇を軽く噛み、さらにジュボジュボと蜜孔を暴いてくる。
おまけにプクリと膨らんだ肉真珠も撫でてくるので、あっという間に二回目の絶頂を迎えてしまった。
「ぁ……っ、あぁ……っ」
私は尊さんの肩に指を食い込ませ、全身を包む悦楽と気だるさに耐える。
「はい、お疲れさん」
尊さんは私をシャワーブースのベンチに座らせ、自分はパッパと体と髪を洗う。
そのあと二人で、あらかじめ貯めておいたお風呂に浸かった。
「……ずるいですよ。いつも人がシャワーしてきたら突撃してくるんだから。特攻隊長か」
「そういう印象を持たれるのは本意じゃないな……。今度からはちゃんとノックする」
「〝五枚刃のミコ〟は、そんな丁寧な事をしないんですよ」
「なかなか昭和のヤンキー漫画のノリだな」
「私の覚えているフレーズは二枚刃だったような気がするんですが、今の剃刀って五枚刃ぐらいになっているので、グレードアップしてみました」
「安全剃刀じゃ、何も切れねぇよ……」
「尊さん、キレッキレのナイフでしたっけ。危ないから、子供用包丁に……」
「マジで何も切れねぇ」
尊さんはお湯をチャプチャプさせて体を揺らし、横を向いて笑っている。
「……それはそうと、私だけ気持ち良くしてもらって、尊さんはいいんですか?」
「別にいいよ。あとは帰るだけとはいえ、数日我慢したのを発散したら、明日ろくに買い物できなくなるだろうし」
「野獣……! びょっ」
両手で口元を覆ってハッとすると、尊さんに水鉄砲を掛けられた。ミコガエルめ。
「我慢してて、タマタマ爆発しないんですか?」
「お前なぁ……」
尊さんは大きな溜め息をつき、また水鉄砲を掛けてきた。
「数日我慢した程度でいちいち爆発してたら、世界中で花火が上がってるよ」
「白い花火ですね」
「グロイからやめろ」
「んー……、こう、腰を浮かして……、〝潜望鏡〟でしたっけ? してくれたら、ペロペロッと」
「この子はどこからそんな言葉を仕入れてくるんだ!」
私がお風呂屋さん用語を口にしたので、尊さんは両手で顔を覆って嘆いている。
「ネットというものがありますからね。どんなプレイをしてるか気になるから、たまに調べるんです」
「ラブホ行ってローションぶっかけるぞ」
「ローションで滝行ですか? 新しいですね……」
私は白装束を着た自分の頭に、どぱぁ……とローションが掛けられる様子を想像する。
「逆に雑念ばっかり入ってきそうだな」
「ヌルヌル教の修行なんですよ。椅子は全部スケベ椅子。沢山エッチな事をして、並大抵のエッチじゃ動じなくなる鋼鉄のミコができあがります」
「俺なのか」
尊さんはガクッと項垂れたあと、クックック……と笑い出す。
「……ホント、愉快な女だな」
濡れた手で頭を撫でられ、私は少し不安になる。
「男の人って、性的な話題にあけすけなのって宜しく思わないですか?」
「他の男は知らんが、俺は別に? だって実際に朱里を抱いてる訳だしな? それに知らない世界に興味を持つのは当然の事だし、ネットで調べてネタにするぐらい、誰だってやってるだろ」
いつもの尊さんの答えがあり、私はホッとする。
「良かった」
そのあとに、私は本能的に昭人を思い出してしまっていた。
――彼なら絶対にこういう話題を嫌うし、『女が言う事じゃない』と、私に〝綺麗さ〟を求めていただろう、と。
いつまで経っても、心の中から昭人が消えてくれない。
あの誘拐事件からさほど時間は経っていなくて、日々の仕事や楽しい事で気を紛らわせているつもりなのに、ふとした時に彼の気配を背後に感じる。
そして幻の昭人は、私の耳元でボソッと冷めた一言を言うのだ。
何度も何度も思い出して、苦しんで、尊さんの愛情を確かめては安心する。
彼だってこんな後ろ向きな私なんて、望んでいないはずなのに。
「朱里?」
考え事に没頭していると、名前を呼ばれてハッと顔を上げる。
「どしたん、話聞こか?」
「ぶふぉっ!」
尊さんにネットミーム返しをされ、私は横を向いて思いきり噴き出した。
「何考えたか、なんとなく察するけど、今はケアンズのホテルで俺と風呂に入ってるんだから、こっちに集中してくれよ。生まれたままの姿で全部曝け出してるのに、眼中にないって思われたら傷付く」
「ご立派ですよ!? お天狗様、ご立派!」
パンパンと手拍子して「立派、立派」と言うと、尊さんは「そこまでしなくていい」と笑い崩れた。