エンディング
好感度低めは普通のボイドテラリウムEND(0)の流れになります。
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好感度ほどほどはEND(0)とバッドエンド(執事達の死亡・怪我)が合わさったものになります。後味悪いです。
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好感度高めはハッピーエンドでお屋敷で暮らすことになります。
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好感度低め
ロボは生体保護コンテナを引いて復興への道を進み、ようやく指定された座標に到着した。
《ようこそ、個体番号G4A-U。
貴方を待っていました。
此処が人類復興プラントの最深部、人類が復興するための最終拠点です。
そして奥に見えるのがーー
これが当プラントの心臓部にして人類復興計画の生命線ーー
人類復興装置、です。
実直すぎる名称はご容赦下さい。
ユーモアやアイデアを出す余裕がなかったもので。》
クラウドAIは大きな樹の根元の部分にある、緑色の穴を指して言った。
《人類復興装置は中心部に生体コンテナをセットすることで起動します。
地下シェルター拡張システムの自己増殖・自己進化する機能を参考に開発されました。
次世代・次次世代と世代を重ねるにつれ、最適化が進められます。
それではその少女をーー
生体コンテナを装置の中央部に格納して下さい。》
ロボの身体が勝手に動いて、トリコの入ったコンテナを人類復興装置に運んでいく。
そのまま穴の中に格納すると、キラキラと光を放ちクラウドAIがコンテナの分析を始めた。
《コンテナの正常な接続を確認・・・・・・
各種数値・・・・・・問題なし。
バイタル・・・・・・正常の範囲内。
問題なさそうですね。
それでは、起動ーー》
そのとき、人類復興装置からトリコの声が聞こえてきた。
《おや、貴方を呼んでいるようです。
これが最後の別れになります。
・・・・・・顔を見せてあげるのが良いでしょう。》
ロボは穴を覗き込み、トリコに顔を見せてあげた。
その様子を見ながら、クラウドAIがロボに語りかける。
《名残惜しい事ですが、残された時間は有限です。
そして、これは誰かが必ず負わねばならない責務です。
恨んでくれて構いません。
私には感情など存在しないのですから。
余分な話はここまでにしましょう。
ーーでは、装置を起動します。》
大きな音がなり、地面が揺れて、人類復興装置が起動した。
《これで人類は救われました。
個体番号G4A-U。
貴方のこれまでの働きに感謝を。
これで、ようやく終わりです・・・・・・
嗚呼・・・・・・
貴方がいなければ、決して成し遂げられませんでした。
貴方が人類を救ったのです。
少女の同胞となる、無数のヒトビトの願いも・・・・・・ーーーー》
クラウドAIはタスクリストの更新を始めた。
今まで託されてきた人類からの無数の願いを振り返り、人類復興の願いを検証中に切り替えた。
ーーーいつかの未来
地上にはいくらかのテントのような住居と草食動物たち、そしてヒトの姿があった。
その地下深くには、人類復興装置とその中に幼い少女が入っているコンテナがある。
しかし、そのことを知っているニンゲンは誰も居ないのだった。
それを知っているのは、人類復興を成し遂げたクラウドAIと、それを手伝ったお世話ロボだけだから。
THE END(0);
好感度ほどほど
テラリウムに転送された、ラムリ、ハウレス、ベリアン、バスティン、ロノの5人は、ロボが大きな箱を引き摺って廃墟に向かっているのを見つけ、慌てて追いかけた。
人類復興のための施設へのルートは複雑怪奇で、ロボを何度も見失いそうになりながらも、敵を蹴散らしてなんとかついて行った。
しかし、バッテリーで体力を回復できるロボと違い、執事達の体力は限界がある。
下層まで進む頃には、皆汗を流し、荒く息を吐いていた。
何も話さず、黙々と進んでいるとモンスターハウスに遭遇してしまった。
ロボは上手に敵の間を縫って、転送装置で下層に下りてしまった。
「まずい、早く追いかけなくては・・・」
「でも、こんなに敵が・・・」
焦るハウレスとベリアンの前にバスティンが進み出た。
「俺が蹴散らす。先に行ってくれ」
そう言うと、大剣を振り回し道を作った。
「ありがとうございます!!」
「ありがとう、キツネ君!」
「早く来いよ、バスティン!」
「助かった!」
4人はバスティンに声を掛けて転送装置に駆け込む。
バスティンはどんどん湧いてくる敵を倒していった。
そのうち、体力の限界を迎え、地面に座り込んでしまう。
虫の放った毒に侵されて、思考にも視界にも霧がかかっていく。
(ここまでか・・・主様・・・どうか、無事、で・・・)
バスティンは大剣を抱くように倒れ込み、そのまま力尽きてしまった・・・。
ロボを追いかけた4人であったが、ロボは既に廃墟を抜けてしまったらしい。
分かれ道の前で、何処が本当の出口か分からなくなってしまった。
「・・・仕方ない、二手に別れよう」
ハウレスとラムリ、ベリアンとロノに分かれて進むことになった。
ハウレスとラムリは右側に進み、どんどん暗くなる道を延々と歩いていった。
「・・・」
「・・・」
「・・・ねぇ、ハウさん・・・?」
「・・・なんだ?」
「こっちで合ってるのかな?」
「分からない・・・しかし、連絡手段もないし・・・進むしか無いだろう?」
「・・・うん」
2人は延々と増え続けるシェルターに迷い込み、歩き疲れて力尽きた・・・。
ベリアンとロノは左側に進み、大きな樹のような機械があるフロアに辿り着いた。
「・・・見てください!あれ!」
ベリアンは樹の根元の部分で一部光っている箇所を指さした。
そこにはロボがいて、コンテナを光る穴の中に入れているところだった。
「やめろ!!!!ロボ!!!!」
「待ってください!!!ロボットさん!!!」
2人が必死に声を張り上げたがもう遅く、人類復興装置が起動してしまった。
「・・・あぁ・・・」
もうトリコを助けられないと悟ったベリアンが地面に座り込んだ。
ロノも地面に蹲り、肩を震わせている。
「どうして・・・」
「主様・・・」
2人の魔道服からモヤが立ち上り、身体を包みこんだ。
屋敷に残った執事たちは5人の執事たちとトリコの帰りを、永遠に待つことになったのだった・・・。
END(0) あくねこver
好感度高め
テラリウムの中に転送された執事たちは、ロボが箱を引いて廃墟に向かっているのを見た。
慌てて追いかけようとした時、ラトが何かの残骸の前で足を止めた。
「何か聞こえますね」
「どうしたんだよ!早く行かないと!」
フルーレがラトの手を引くがラトはその場にしゃがみ込んで、残骸の中を漁りだした。
「・・・これですね」
ラトが見つけ出したのは小さなスピーカーのようなものだった。
[・・・トリコちゃん、ロボットさん・・・]
そこから小さな小さな声で、ファクトリーAIが話していたのだ。
「AIさん、何があったのですか?」
[!執事さん!?]
ラトが話しかけると、ファクトリーAIは大変驚いて大きめの声を出した。
[実は・・・]
ファクトリーAIは今ロボがトリコをコンテナに入れて、人類復興装置に向かっていることを話した。
執事たちは急いでロボを追いかけ、人類復興装置を破壊しに向かう。
「オラオラオラ!!どっかいけ、ゴラァ!!」
「死ね!コノヤロー!!」
「おい、どっちが多くやれるか勝負しようぜ」
「負けないぞ?」
「えいっ!!」
「くふふ・・・」
執事たちは皆でどんどん敵をやっつけて、ロボに追いついた。
人類復興装置の手前でロボを捕まえ、考え直すように訴えた。
「考え直してください!今生きていらっしゃる主様より大事なものなんて無いんですよ!」
「ロボ!お前だって主様に生きててほしいって思うだろ!?」
執事たちの声を聞いたロボは、クラウドAIの操作を振り切りコンテナを破壊し始めた。
執事たちも武器を振るい、コンテナを破壊した。
ジェルの中からトリコを取り出して、ベリアンが抱えた。
ロボはテラリウムまで皆を先導して歩き出した。
しかし、クラウドAIの端末がこちらに向かってくるのが見え、執事たちに緊張が走る。
執事たちは安心して歩き出したロボに続いた。
しかし、すぐに地面が揺れ始め、次々にお世話ロボの端末がクラウドAIの端末に集められていく。
クラウドAIは端末を合体させて大きな体を作ると、ロボたちの前に立ちふさがった。
しかし、天使狩りで鍛えている執事たち13人と最強のロボの敵ではなく、すぐにボッコボコに破壊されてしまった。
壊れかけのファクトリーAIの端末は小さな爆発を起こしながら最後の足掻きとばかりに話し始めた。
《貴方は自分が何をしているのか、理解しているのですか?
貴方は人類の一個体に執着し、その少女しか見えていない。
何故そんなことが出来るのです。
貴方は、蘇るはずだったヒトビトを殺し、人類復興の希望を、最期に託された願いを見捨てていくというのですか。》
《理解不能。
理解不能。
理解不能ーー
私は目的さえ達成できれば良いのです。
しかし貴方を排除したくてたまりません。
否、徹底的に粉砕したいのです。
理解不能、理解不能、
理解不能、理解不能、
理解不能、理解不能ーー
個体番号G4A-U。
何故私を目覚めさせたのですか。
何故、希望を見出させたのですか。
私には人類復興の義務が・・・・・・
その責務と能力を与えられたのに、こんな、最期がーー
理解不能、理解不能、理解不能、
理解不能、理解不能、理解不能、
理解不能、理解不能、理解不ーー》
そこでクラウドAIの端末は固まり、ロボに向き直った。
《ーー否。理解可能。
そうか、これですか。
演算回路を発熱させる、この非論理的で微小なカオスの揺れこそがーー》
その時、人類復興装置が崩れ始めた。
《・・・・・・
・・・・・・ああ、もうようです。
施設の損壊状況が復元可能ラインを超えました。
これ以上は何をしても無駄です。
どこへともお行きなさい。
勝手に生きて、死ねばよいのです。
この汚染された世界で、どこまで生き延びられるか試してみればよいのですよ。
貴方が選んだ少女も、いつかは必ず死にます。
そしてその日がーー
人類が絶滅する日です。
それを決してお忘れなきよう。》
クラウドAIの言葉を聞き終わると、崩壊しそうなプラントから急いで脱出する。
「さあ、主様。戻りましょう・・・」
(こくん)
ベリアンが差し出した手にトリコが手を伸ばすと指輪が光りだし、執事たちとトリコはお屋敷へ飛ばされた。
ロボは廃墟で自爆してテラリウムに帰還し、すぐに転送装置でお屋敷に戻ってきた。
「そう言えば、このファクトリーAIはどうしたら良いでしょうか?」
ラトが持ったままだったスピーカーをロボに渡して言った。
ロボは何とか身振りで修理することを執事達に伝えた。
「・・・分かりました。私たちも出来ることは協力します!」
こうして、執事たちは汎用資源を比較的安全な廃墟で集め、ロボは固有資源を探しに行く、という担当が決まった。
「それでは、これからもよろしくお願いいたします。主様」
(こくん)
トリコは嬉しそうにベリアンに抱きついたのだった。
THE END(1)あくねこver
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