葦原国仁が烈堂を退けた頃。
彼の自宅では独り、サナが窓の外を見つめていた。
物憂げな表情で彼女が視線を注ぐのは、国仁が戦っていた方角である。
「国仁、やっぱり、キミはその道を選んじゃうんだね……」
止められなかった。
守ってあげられなかった。
押し寄せる悔恨の波が溢れるように、サナの目から涙が溢れ、静かにうつむいた。
白いワンピースのスカートを硬く握り、回り始めてしまった運命を呪い続けた。
だけどこうなることは知っていた。
記憶を封印しようと、葦原国仁という人間性が変わるわけではない。
無理に戦いから遠ざければ、きっと彼は自分を責めてしまう。
だから彼自身が戦いを選んだら無理には止められなかった。
こうならないように、戦おうともしないように能力を封じ、彼を全力で堕落させよ******
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