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橘靖竜
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「かずのこ久しぶりーどうぞー。ありゃ?おいも もいるじゃん。どうぞどうぞー!」
こいつにおいもと呼ばれているのは僕が連れてきた探偵の井萌いも太(いもいもた)の事だ。
「ありがとー、はーい行くよー!」
僕はいも太に引っ張られ、永野の家に上がる。
「永野。お前は事件のこと知ってるか?」
永野の家に上がり、すぐに話を始める。いも太が不思議そうな顔をしているが無視する。
「はるが殺された事件?」
「に決まってる。他に何の話をするんだ。」
「んーっと、はるが寝ようとしたら窓ガラスを割って背の高い男がビデオカメラと包丁を持って近づいてきてそのまま刺されたんでしょ?指紋とかも全部消されてたって聞いたよ。それで、スマホも割られて緊急信号も出せなかった。」
「それはそれは、よく知っているようで。」
とりあえず感心するような素振りを見せる。
「まあ、ニュースは見てるから。」
「ねぇねぇ、おかしくない?」
いも太が喋りだす。
「だってさぁ、ニュースで報道されているのは、鈴原こはるが窓を割って入ってきた背の高い包丁を持った男に刺されて亡くなっていて、指紋など証拠も消されてることしか報道されてない。」
永野が急に慌て出す。言い訳を始めようとした永野の言葉を遮り、僕が引き継ぐ。
「そのとおり。どういうことだ?永野。」
「、、、」
永野は沈黙している。
「なんだ?黙想してないで喋れ。」
「黙想はしてない…」
永野に睨まれる。うわ、まじか。
「じゃあ何?捕まる前に想像してたのかな?」
いも太が煽る。お前も何やってんだ。
「はぁ!?」
あぁ…キレたな。
「ぶっ殺す!」
永野がポケットに隠していた包丁を振り下ろしてくる。いも太を引っ張り回避させる。こいつやってくれたな。
「とりあえず、捕まえる〜。」
「行け!いも太!」
「えっ!?」
「それでは鈴原こはるさんの家に侵入しましたか?」
次の質問を続ける。
「庭には入った。」
ダジャレ?と言わんばかりの顔でいも太がこちらを向いている。さっさと続けろ。
「それでは…w」
ああ、ダメだこりゃ。いも太からプリントを奪い返し進める。
「それでは不法侵入ということでしょうか。」
永野は無言だ。
「何かを盗んだりしましたか?」
またもや無言。
「いも太。永野の家を捜索するように言ってくれ。鈴原こはるなど永野以外の指紋が検出されるかもしれない。」
「分かった。」
怖いほどに真面目に伝えに行く。
「さて、永野。お前は今回の事件に関係はあるのか?」
質問を飛ばす。
「さぁ?どう思う?」
永野は曖昧な返事をする。
「それではパソコンやスマホなども調べさせてもらう。」
「はぁ!?ふざけんなよ!」
間髪入れずに永野が答える。怒声が外まで漏れたのか何人かがドアの外からここの様子をのぞいている。
「関係ないなら調べられても大丈夫でしょう。何か関係があるんですか?」
永野が黙り込む。
「それじゃあ、一旦刑務所行きだ。殺人未遂と不法侵入容疑と窃盗容疑。そして殺人容疑で刑務所へ送られる。」
数人の警官が入ってきて、永野を連れて行く。
コメント
3件
クラス替え前に見た話だからちょっぴり懐かしい(?) 相変わらずホントにリアリティありますよね〜〜 マジで現実であったことをそのまま書いたんかってぐらい現実味ある… 特に井萌のバカさ()と沖田のはっきりしてるとこ()と永野の怖いとこ()