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#イケメン
蒼乃 月
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瑠璃マリコ
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それから園内を見て回った二人。
昼には園内のレストランで食事を取り、その後は丁度いいタイミングで始まったパレードをみることに。
先頭を飾るのは色鮮やかに装飾された巨大なフロート車で、花やリボンなどの輝く装飾が施され、まるで絵本の世界から飛び出してきたよう。
その上では華やかな衣装を身にまとったダンサーたちが笑顔で手を振っていて、観客から大きな拍手が起こる。
続いて現れたフロート車には、おとぎ話のお城を模した装飾が施され、その上にはパークのキャラである動物たちが観客へ向かって手を振っていて、小さな子供たちは歓声を上げながら必死に手を振り返す。
「おとぎの国みたいだね」
「本当にそうですね」
ポツリと呟いた亜佑美に同調する朝陽。
二人は手を繋いだままパレードを見つめていた。
そして、パレードはフィナーレへ向かい、観客席からは大きな拍手と歓声が送られると、最後にキャスト全員が手を振りながらフロート車に乗って通り過ぎていく。
朝陽や亜佑美も満面の笑みで大きく手を振っていて、
「楽しかったぁ、何か子供に戻ったみたいだった」
パレードが終わる頃には、亜佑美の表情は満足感でいっぱいで、そんな彼女を見ながら朝陽は満足そうな表情を浮かべていた。
その後はアトラクションを巡り続け、気が付けば空は茜色に染まり始めていくと、少し早めの夕食を済ませた二人は昼間とは違う幻想的な雰囲気に包まれた園内を楽しむことに。
「綺麗……」
イルミネーションに照らされた景色を見上げながら亜佑美は感嘆の声を漏らす。
「夜になると雰囲気変わりますね」
「うん。なんだかロマンチックだよね」
「本当にそうですね」
夜は景色を楽しめるアトラクションを中心に回ることに決め、高い場所から見下ろす夜景やライトアップされた園内の風景はどれも美しく二人の心を満たしていった。
そして夜のパレードは昼間とは違い、光に彩られたフロート車が通り過ぎるたびに歓声が上がる。
「すごい……」
当然二人も瞳を輝かせながら見入る中、亜佑美は朝陽の横顔を見た瞬間、胸の奥が温かくなるのを感じていた。
パレードが終わると、二人は最後の目的地へ向う。
辿り着いた先は大観覧車で、同じことを考える客は多かったようで、乗り場には長い列が出来ていた。
「うわぁ……」
「みんな考えること一緒だよね」
「ですね」
苦笑しながら列に並び、待っている間は今日の思い出を語り合い、退屈することはなかった。
そしてようやく順番が回ってくる頃には、ちょうど花火が始まる時間になっていた。
「待った甲斐があったね」
「本当ですね」
二人が観覧車へ乗り込むと、ゆっくりゴンドラが上昇を始めた。
窓の外には煌めく夜景と上がり始めた花火が見え、二人は「綺麗」と言いながら窓の外を見つめていた。
「今日、本当に楽しかった」
「喜んでもらえて良かったです」
「楽しい時間ってあっという間だよね」
「そうですね」
「朝陽くんと来られて良かった」
不意に向けられた言葉に朝陽は少し驚き、
「……俺もです」
と照れながら言葉を返す。
「また来たいね」
「勿論! また来ましょう! それに、別のテーマパークにも行きましょう!」
「うん!」
そんな風に新たな約束を交わしていたその時だった。
観覧車が頂上へ到達するのと同時に――ドンッと大きな音が夜空に響き、先程までとは違う大きい花火が上がると、間髪入れずに色鮮やかな光が次々と咲き誇り、夜空を埋め尽くしていく。
「わぁ……!」
二人は声を上げながら窓いっぱいに広がる花火を見つめていく。
「すごい……」
すっかり花火に見入っている亜佑美を見つめる朝陽の瞳は優しく細められ、花火よりも綺麗だと思っていた。
「本当に綺麗だね! タイミングもバッチリだし」と言いながら朝陽に視線を移した亜佑美。
そこで自然と二人の目が合い、隣に座っていた二人の距離は一気に縮まり、そして――どちらからともなく唇を重ねていった。
優しく確かめるようなキスをした二人は唇を離した瞬間照れ臭くなってそれを誤魔化すように笑い合う。
そして観覧車はゆっくりと下降していく中、外ではまだ花火が咲き続けていて、寄り添い手を繋いでいた二人は観覧車が地上へ戻るまでの間、互いの温もりを感じながら綺麗な景色を見つめ続けていくのだった。
コメント
1件
亜佑美と朝陽、本当に甘くて素敵なデート回でしたね。パレードから観覧車、花火の流れが完璧で、まるで自分まで一緒に楽しんでいるような気分になりました。特に、観覧車の頂上で花火が上がるタイミングと、自然に重なる唇…。あの瞬間、胸がぎゅっとなりました。お互いを想う気持ちが溢れていて、読んでいて幸せな気持ちになれました! 素敵な物語をありがとうございます。