コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「か、神奈川……」
部下の言葉に、永田は思わず腰を抜かす。中国帝国が大陸間核弾道ミサイルの大規模輸送を警戒するため永田は妻と娘を迎えに行くことが出来なかったのだ。
「そんな……綾香……雪奈……!!おい!核ミサイルが着弾したのは神奈川のどこだ!」
「ほ、報告によりますと……国立避難所の近くだと……」
「そ、そんな……嘘だ……誰か嘘だと行ってくれ……!頼む……!頼む…………」
とうとう、永田は地面にうずくまってしまった。部下達が、うずくまる永田に寄り添っていた。この中国帝国の報復攻撃により統合日本連邦共和国の連邦総理大臣である尾田総理を始め、大勢の政治家がなくなった。政治家がなくなった今、日本は再起不能な状況に陥ってしまった。
【アメリカ合衆国 ホワイトハウス】
中国帝国の報復核攻撃はアメリカ合衆国にも報告された。
「サニエル大統領……。日本の尾田総理が……亡くなったと……」
「……Mr.ODAが……クッ……」
国防長官がサニエル大統領の横に立つ。
「大統領……国のトップがいなくなった今……日本は再起不能な状況です。いつ中国帝国に侵攻されてもおかしくないでしょう…。大統領、ここは……日本を助けるために米国として動きましょう……」
「…………」
サニエル大統領は椅子に座り真剣に考えていた。今の日本を助けに行けば、中国帝国との武力衝突はアメリカは避けられないからである。ヨーロッパ諸国で手がいっぱいいっぱいのアメリカが日本を助けに行くのはあまりにもハードルが高すぎるのだ。
「……イギリス大統領に電話を繋いでくれ。」
「り、了解しました。」
部下は、電話を取りイギリス大統領へ電話をかける。
イギリス大統領 フランクリン・ハング
「こんにちは。フランクリン大統領。」
「これは、サニエル大統領。本日はどのようなご要件で?」
「我々アメリカ合衆国は、日本国の支援のため一時ヨーロッパの戦局から離れる。その間、NATOの指揮等はイギリスにおまかせしたい。どうか……お願いします……」
「……そのような要件を断るはずがありません。中国帝国の日本への核ミサイル攻撃は報告を受けました。国連も、中国帝国の核使用には当然国際法違反を示しています。ぜひとも、イギリスとしても日本を助けていただきたい。ヨーロッパ諸国への大統領へは私からお話いたします。」
「ありがとうございます。では……」
サニエル大統領は電話を切り、各長官達に指示を出す。
「これより、アメリカ合衆国は日本国の援助に動く……!!」