テラーノベル
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楽屋の空気がぐずぐずに熱くて、苦しくて。手首にかけられた偽装手錠は、ギチギチに締められていて。
こさめは、なつくんの肩に押し倒されるようにして泣いてた。
🎼☔️「お願い……もうやめて……っ、カラダ、勝手に動いちゃうの……いやなのに……」
🎼🍍「ダメだよ、こさめ。俺がいいって言うまで終わらない。
ほら、もう一度ちゃんと答えて。お前は誰のもの?」
🎼☔️「……っ……こ、こさめは……なつくんの、もの……」
情けないくらい、すぐに答えてしまった。
だって、反抗すればするほど優しくも冷たくもされて、身体がどうしようもなくなっていく。
なつくんは、何もかもが完璧だった。
アイドルのスケジュールも、事務所との交渉も、危ない現場の対応も。
でも、こさめだけは“完璧に所有”しようとしてる。
――そう、まるで“飼う”みたいに。
⸻
目を覚ましたとき、そこはもう楽屋じゃなかった。
あたたかいけど、空気が重くて静かで、甘い香りに包まれている。
見慣れない天井と、高級な天蓋つきベッド。
🎼☔️「……どこ……っ」
🎼🍍「俺の家だよ。っていうか、アジトのほう。 こさめがヒートで壊れるとこ、人に見られるの嫌でしょ?」
ベッドサイドにいたなつくんが、微笑みながら紅茶を差し出してくる。
いつものスーツじゃない。ワイシャツの上のボタンを二つ外した、くつろいだ姿。
そのくせ目だけは、まったく優しくない。
🎼🍍「お前が落ち着くまで、ここにいてもらう。 本格的なヒート入ったら、俺が番になってやるから」
🎼☔️「っ……そんなの、勝手に……っ」
🎼🍍「勝手? 違うよ、こさめ。
お前は、俺のものだから。
俺が決めるんだよ――いつ番にするか、どんなふうに飼うかを」
🎼☔️「や……やだよぉ……っ、番になるの、怖い……っ」
🎼🍍「怖いのは、“他の男に組まされること”じゃないの?
……アイドルって大変だもんな。言い寄られたり、酒飲まされたり……」
🎼☔️「っ……それは……っ、でも……!」
🎼🍍「俺の番になれば、そんな心配もいらない。全部俺が管理する。
ステージも、交友関係も、体調も、身体も……全部」
こさめの指先を撫でながら、なつくんはふっと笑った。
ぞわりと背筋が粟立つ。
🎼🍍「“愛してる”なんて、言わなくていいよ。 お前は、俺のものであるって、それだけでいい」
こさめの喉が、カラカラに乾く。
でもそれは恐怖じゃなくて、どこかで――期待すらしている自分がいる。
🎼☔️(こさめは、なつくんの……ほんとに、“もの”になっちゃうの……?)
⸻
そして、その夜。
こさめのヒートは、完全に発動した。
屋敷の奥、密閉された部屋。
強めのフェロモン抑制香が焚かれる中で、こさめは汗だくでベッドに縋っていた。
🎼☔️「……くるしい……っ、お願い、なつくん……っ、どうにかして……」
🎼🍍「やっと素直になったね、こさめ」
なつくんの指が、こさめの太ももを撫でて、
唇が、うなじのΩ腺をなぞる。
🎼🍍「安心して。ここからは、“番にするための躾”だから」
そして――Ωとして、アイドルとして、人間として。
こさめの“自由”は、ゆっくりと、確実に奪われていくのだった。
コメント
2件
初コメ失礼します! 書き方すごく上手いです!! ᵔᢦᵔ