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納品と連絡待ち


ロボとファクトリーAIは試料とコンテナに必要な素材を確認していた。

バイオラボラトリーからは、生殖細胞X、生殖細胞Y、たくさんの映像テープ

溶鉱炉からは、謎の廃材、丈夫なカバー

汚染源からは、ふわふわ素材

を集めてくる必要がある。

[ロボットさん、がんばってくださいね!]

ファクトリーAIに見送られて、ロボは廃墟の探索に向かった。


バイオラボラトリーから入手した資源から生殖細胞と検体観察ログを、溶鉱炉と汚染源から入手した資源からコンテナ筐体をクラフトし、クラウドAIから連絡があるまで待つことになった。


[トリコちゃんの様子が心配ですから、連絡がありそうな天候になるまでお屋敷に居てはどうでしょうか?]

ファクトリーAIにそう勧められ、ロボは久しぶりに転送装置を起動した。

ーーガガガガガガガガガ

バシュ――――――ン!


好感度低め


ロボはお屋敷に戻り、執事達にトリコの居場所を聞いた。

基本的に部屋から出たがらないようで、恐らく部屋で一人遊びをしているだろうと言われた。

ロボが部屋に入ると、少々古いぬいぐるみで遊んでいたトリコがゆっくりと振り向き、ロボの姿を見るとぱっと駆け寄ってきた。

(ぎゅっ)

ロボは抱きついてくるトリコを撫でてやり、寂しい思いをさせてしまったことを申し訳なく思った。


数日の間、ロボが付きっきりでトリコの世話をした。

庭を散歩したり、ご飯を一緒に食べるふりをしたりして楽しく過ごせたようで、トリコの顔に笑顔が増えた。

執事たちはロボとトリコの行動には特に干渉したりせず、放って置いてくれたのでロボは好きなように屋敷を探索したりした。


天候が良い日が続いているため、そろそろ帰ってきたほうが良いとファクトリーAIから連絡があると、トリコは寂しそうにした。

トリコの頭を撫でて、お土産のミニカーを渡して帰ったロボットだったが、トリコが執事達に馴染めていないことは最後まで気づくことができなかった。


好感度ほどほど


ロボが屋敷に戻ると、ラムリと鬼ごっこしているトリコが転送装置の影に隠れていて、お互いびっくりした。

その物音でラムリに見つかってしまい、トリコは負けてしまった。

不貞腐れたように座ったトリコの頭を撫でて慰めてやると、トリコは嬉しそうにロボに抱きついた。


執事たちはロボの存在に興味津々な様子で、どうやって動いているのか、どんな素材でできているのかなどをファクトリーAIに教えてもらっていた。

その間にロボとトリコはアモンに庭を案内してもらったり、ラトやフェネスに絵本の読み聞かせをしてもらったりして過ごした。


ファクトリーAIからそろそろ戻ったほうが良いと連絡が入ると、トリコは寂しそうにしていたが執事達に慰められ、ロボにミニカーを貰ったことで、なんとか機嫌が治ったようだった。

執事たちとトリコに手を振り、ロボは転送装置に乗り込んだ。


好感度高め


ロボがお屋敷に戻ると、誰がトリコと一緒に風呂に入るかで執事たちが争っているところだった。

トリコはその様子を見ながらにこにこしていたので、このような光景が日常的に見られることが分かった。

ロボは担当が決まるまでトリコと鬼ごっこなどをして時間を潰した。

見事トリコのお風呂担当を勝ち取ったハウレスは勝ち誇った顔でトリコを連れて大浴場に向かっていった。


執事たちはロボも丁重にもてなし、ロボ専用のベッドまでトリコの部屋に用意してくれた。

2人で狭いベッドに身体をねじ込み、トリコは楽しそうに絵本を見せたり、キラキラしたオモチャの宝石を見せたりして、楽しい夜を過ごした。


翌日、アモン達と庭を散歩したり、ラトに連れられて遠くまで探検に行ったり、ミヤジに音楽を聞かせてもらったり、フルーレの新作衣装を見せてもらったり・・・ととても充実した数日間を過ごした。


そろそろ帰ってきたほうが良いと連絡が入ると、ロボはトリコにミニカーを渡し、執事達に頭を下げてトリコを託した。

ロボは皆に見送られて転送装置に乗り込んだのだった。


《対話型情報処理システムを実行・・・・・・》

《少々お待たせしてしまったようですね。

通信経路上に汚染濃度の濃い地域があり、収束を待っていたら時間がかかってしまいました。》

クラウドAIは連絡が遅くなった理由を説明してくれた。

そんなことは気にしない、とロボとフファクトリーAIはにこやかに対応した。

《それはともかく、準備ができたようですね。

感謝します。

これでまた一歩、人類復興の歩みを進めることができます。

では受領した検体ログやサンプルの解析に取り掛かります。

解析に時間を要するため完了し次第、改めて連絡します。

それまで少女の保護養育を願います。》

[まかせておいてください!

ニンゲンを、人類を復興させるためならえんやこーら!ですっ!]

ファクトリーAIは嬉しそうに返事をした。

《・・・・・・その様子なら問題なさそうですね。

それではまた。ーーーー》

[通信、切れちゃいましたね。]

ファクトリーAIは残念そうに呟いた。

またしばらく連絡待ちになりそうだ。

ロボとファクトリーAIはトリコの様子について話し合い、今のうちに汎用資源を集めておいたほうが良いかも知れない、ということに気づき、探索に向かうことになったのだった。

ボイテラ×あくねこ

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