テラーノベル
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tg視点
帰り道。
玄関を開ける前に、俺はポケットからそっとその封筒を取り出した。
tg(いま読むべきじゃないのかもって思ったけど……がまんできない……)
手が震えたまま、封を開ける。
ゆっくり、慎重に、そして――。
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ちぐへ
ちぐの頭の上の数字がずっと気になってた。
変わっていくたびに、ドキッとして。
ちぐの気持ちを、俺は全部見てしまってたのに、
自分の気持ちは見えなくて、見ないふりしてた。
でも、あのとき――スマホに映った「1」を見た瞬間、
はっきりわかった。
俺、ちぐが好きだ。
ゆっくりでいい。
君の気持ちを、俺に、向けてくれるなら――
もう一度、ちゃんと向き合いたい。
あっと
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tg(っ!)
紙を握る手が、自然と力を込めていた。
tg(うそ…やだ、こんなの……)
胸の奥がじん、と熱くなる。
嬉しくて、苦しくて、泣きそうになって。
でも、泣かない。
だって、あっとくんが、やっと気持ちをくれたから。
自分の数字は、「850」――いや、もう、きっとそれ以上。
tg(ちゃんと、伝えなきゃ……)
でも、言葉にするのは、まだ怖くて。
だから、明日。
明日、絶対、ちゃんと――
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