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「…っはぁ、……んっ」
先輩から頼まれていた資料を調達するだけだったのに。
好奇心には勝てなかったんだ。
俺は見てしまった。
時刻は深夜をちょうどまわった頃。
俺は先輩から頼まれていた仕事を資料にまとめ終わった所だった。
ここは闇au及び、bad gay sans達が集うハウス。
いつもは騒がしいあの人達(骨)も今は疲れて自室に寝ているのだろう。
辺りは勿論静まり返っているため、自身の足音が、やけに大きく響く。
俺の足先は、先輩がいる書斎へと進んでいた。勿論、資料を届けるため。
別に明日でもいいのだが…俺は資料を届ける他にも理由がある。
俺は先輩のことが好きだった。いつからだろう、はじめはただ嫌味な奴だと、嫌っていたのに。いつの間にか俺は彼に惹かれていた。
しかし相手はあの闇の帝王。俺が叶うような相手じゃない。それはわかっている。
だから、俺は先輩の側にいれられるだけでいい。たとえただの駒として使われていても、先輩の役にたてるだけで嬉しかった。
…でもやっぱりそれじゃ物足りなくて、先輩はよく俺にちょっかいをかけてくる。俺が牛嫌いだと知っておきながら牛のぬいぐるみをプレゼントしたり、牛乳を飲ませたり…etc etc
普通の人なら耐えきれないであろう嫌がらせを受けてきた。たまに本当にヤバいものもあるが、先輩の楽しそうな顔を見れば全部どうでも良くなってしまう。そのくらい俺は先輩のことが好きだった。
(……俺の気持ちも知らないで、酷い人だ。)
それでも嫌いにならないのは重症だな、と思う。俺は身も心も先輩に毒されていた。
…と、自分語りはこれくらいにしておこうか。
階段を上がるとすぐそこには先輩の書斎が見える。書斎と言っても、ここは先輩の自室でもある。彼は基本的にこの場所にいることが多いから、いつの間にかこの書斎は彼の部屋になっていた。
腕に抱えていた資料をもう一度きちんと揃えて、部屋のドアをノックしようとしたときだった。
「…っはぁ、……んっ」
ぴたりと、手が止まる。
「…あっ、…んぅ…」
妙に艶っぽく聞こえる声。
聴覚でも伝わるほどの熱い吐息。
これは…いや、間違えないだろう
(─────一人でしてる)
思わず目の前が熱くなった。
「んっ、はぁ…っ♡」
改めて聞いてみると、普段よりもワントーン高く甘い声。
この向こうで行われていることを想像するだけで興奮した。
好きな人がこういうことをしていれば誰だって興奮するだろう。
現に俺の男性器はズボン越しからでも分かるほどの猛りが完成していた。
盗み聞きをするなんて、ましてや自慰行為を部下に聞かれるなんて最悪だろう。
でも俺はどうしても辞められなかった。
考えている間にも声はどんどん甘く、女のような艶めかしい矯声が響く。
その声に更に反応して、触られてもいないのに俺の男性器は立派に勃っている。
「……んんぅ♡ふぁ……クロ、ス♡」
………ん?
〜to be continue〜