この作品はいかがでしたか?
98
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『……んうぅ♡ふぁ……クロ、ス♡』
………ん?
え…待ってくれ。今俺の名前呼んだ?
い、いや気の所為だよな…まさかあの先輩が俺をオカズにするなんて…ははっ
『っあ…くろす♡そこっ…気持ちィィ♡♡♡』
………………。
まじかよ…今の絶対俺の名前だよな?…もしかして先輩俺のこと好きなのか?
いやいやいやないない。借りにも部下だし先輩より弱いし…。きっと同姓同名の誰かなんだろう。
(でもそれもなんだかモヤモヤするなぁ…。)
同姓同名の誰かの声を出しながら自慰する先輩を見て悔しさを感じた。
同じ”クロス”なのに……。
思わず力んでしまって持っていた書類の端がくしゃりと鳴る。
いくら物事に没頭しようが周囲の変化に俊敏に反応できる先輩のことだ。
だから当然今の音も聞こえただろう。
『ッ!!』
まずい…気づかれた!
『…誰かいるのか!?』
どうしよう……。
…いや、どうせ逃げても無理やり戻されて運が良ければ致命傷を負う程度で済まされるかもしれない。
でも自分が情緒浸っている姿を他人に、ましてや自身の部下に見られるなんて屈辱
…もしかしたら殺されるかもしれない。
(…でも先輩に殺されるならむしろ本望かもな)
なんてここまで落ちぶれてしまったのか。笑えるな。
『…大人しく出てこい』
先程よりも冷静になった先輩の声……よし、行くか。
書斎室の扉を開く。
急いで中断したのだろう書斎室のイスに座っている先輩の身体は衣類がまだ乱れており、顔も若干蒸気してる。
思わずドキッとした。
そんな先輩はというと、
今にも襲いかかってきそうな程の殺気を感じていたが俺の顔を見るなりそれは驚愕した顔になった。
それはそうだ。いくら同姓同名だからと言っても俺に見られてる訳だしな…。
暫くの間無言が続いた。
そしてそれを先に破ったのは先輩からだった。
『………どこから、聞いていた』
「……それは、わかりません。でも先輩が情緒に浸っている姿をずっと聞いていました。…勝手に盗み聞きしてしまってすみません…。」
『……。』
「…どんな処罰でも構いません。煮るなり焼くなり…殺されたって構いません。貴方の好きなように俺を罰してください。」
『…そうか。』
暫くの間考え込む先輩。ようやく考えが決まったのか口を開く。
─なら、忘れろ。
……え?
『良いか、今日見たことは全て忘れろ。』
「え…先輩。でも、」
『…いいか、何回も言わせるな。忘れろ。』
罰せられるにしては罪が軽すぎる。
しかしそれにはもう2度とその話を出すな、そう強いられている気がする。
でも…いくらなんでも自分のこんな姿を他人に見られておいて……。
『分かったらその書類を置いてさっさと出ていけ。』
先輩が書類を渡すように促す。
これを渡したら、本当に全て終わるのだろう。
今までどうりの日常に。先輩の側でAUの破壊を行って、上司と部下の関係に今までどうり……
でも、それはなんだか惜しい気がした。
「…先輩。」
『…あ?さっさと、』
「…クロス」
その名前を呼ぶと先輩の身体はあからさまに動揺した。
「─って誰のことですか?」
〜to be Continue〜
コメント
6件
ヤバい!口角が天井に突き刺さって 戻らないぃぃぃぃww(^q^)ウッホ
うん、すき☆