テラーノベル
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始暦8915年
ジリオン帝国では近代社会も安定化し、
他の列強国との戦争に明け暮れる時代が訪れたが、
そんな中で実に時代遅れな「魔物」という存在は
未だに生き続けていた。
彼らに対抗する手段というのが
中世の初めごろからずっと続いている「勇者制度」
端的に言えば国から加護を貰って
勇者になる制度である。
勇者になる条件は厳しく
1.心が清らかであること。
2.童貞であること。
3.剛腕であること。
4.10代の男児であること。
5.人民に支持されるような美貌であること。
これが絶対条件。
今の時代にこんな条件を作っていたら勇者になんぞ
誰もならないと思うかもしれないが、
国からの命令で選ばれるので
徴兵制のようなものでもある。
後に言う「彼」も勇者制度で勇者に選ばれた一人だ。
昔は、それはまぁ女と間違えるような愛らしい顔を
していたのだが、戦闘で負った怪我のせいで
取り柄の顔は包帯で見えず、
見えたとてそれはグロテスクなものに
なってしまっているだろう。
まぁ、これも私が原因なのだけれど…
私はグレイス、
勇者の右腕として魔法使いをしている。
…….いや、していた。
この勇者、アッシュが負った怪我は瀕死の
状態になるほどの怪我だったので
医者にドクターストップをかけられたそうだ。
アッシュはもう成人してしまったから、
完全に回復しても勇者を続ける事はできない。
というわけで
勇者はやめることになってしまったが、
現在の彼の状態は戦闘を可能とするほど
回復している。
私が買い続けた回復薬のおかげだ。
なので相変わらず勇者パーティー時代のような
旅を続けている。
これはそんな、
腐敗した「元」勇者パーティーの話である。
畝澄ヒナ
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#ロボット
畝澄ヒナ
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イワシロ&マリモ
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コメント
1件
あらすじにある「女と間違えるような愛らしい顔」が包帯で隠れてグロテスクになってしまったって一文、一気に世界観に引き込まれたよ…。グレイスが買い続けた回復薬でなんとか生きてるけど、もう勇者じゃなくなった二人で旅を続けてるっていう切なさがすごく伝わってくる。ラストの「腐敗した『元』勇者パーティー」っていうフレーズ、すごく好き。次が気になる〜!