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#グロ表現あり
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「食えばーか」「は?」
「はいはいはい」
発売記念のインスタライブ、みんなでケーキを食べることになった。美味しそうやなぁなんて思ってケーキを食べていると目の前の出来事に自分の中の時が少し止まる。
「うわ、がっつりいくやん」
台本で手が塞がれている仁ちゃんに隣にいた柔が一口、自分のケーキを食べさせていた。
それを見たはやちゃんも「チョコも」なんて言いながらチョコプレートを咥えさせる。
俺もすぐに反応して横に避けていたツリーを仁ちゃんにあーんしようとしたがふるふると手をふられる。
その後はだいちゃんがサンタさんを仁ちゃんの口に入れて「プラスチック!」なんて怒られていた。
俺のは口に入れてくれなかったのに、なんて思ってだいちゃんにちょっと寄りかかってみる。
「我ながら不憫でならないよね」
そんなことを言うけどそれは仁ちゃんがみんなに愛されてる証拠だ。俺だけじゃなくて、みんなから
「…はあ」
「はあじゃねえよ」
自然と出たため息をはやちゃんに拾われて、仁ちゃんからつっこみをいれられる。
その後は色々と考えながら配信を終えた。
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終わった後色々片付けをしている仁ちゃんの肩をトントンと叩く。
「仁ちゃん」
「ん?何」
「あーん」
残っていたケーキの一口を仁ちゃんに差し出す。
「いや、もう十分食ったって」
「俺だけ食べてもらってないもん」
「お前がツリーなんか出すからだろ…」
「だってすぐに出せるのそれしかなかったんやもん。だからやり直し」
「はあ?」
呆れたような顔をする仁ちゃんは本当に困惑しているようだったがスプーンを近づけるとゆっくりと口を開けた。仁ちゃんの唇に思わず見惚れてしまう。
何だか少しいけないことをしてるような気分になる。でもみんなこれをやったんよな、なんて思ってちょっと嫉妬心がわいた。
でもそんなモヤモヤも、もぐもぐと食べる仁ちゃんが可愛くて自然と笑顔になる。
「…何がそんなに嬉しいんだよ」
理解できない、という顔で不満げに俺を見てくる仁ちゃんの唇の端にクリームがついてる事に気づく。
「仁ちゃんクリームついてるで」
「ん?どこ?」
目を大きくして少し恥ずかしそうにする仁ちゃんを見て、それを微笑ましく見ていたはずの俺の心の中に良くないものが疼いた。
拭くためにティッシュを手に取る仁ちゃんの手を止めて、え?と戸惑って俺の顔を見る仁ちゃんと目があう。リリースした曲が頭の中で流れた。
仁ちゃんの唇についたクリームを舐め取る。それは口に頬張ったケーキよりもとても甘かった気がした。
「……は!?何!?は!?」
何が起きたのか分からず口を抑えながら目を見開いて俺を見る。
「どうかした?」
仁ちゃんの声で気づいた柔が話しかけてきたのでそっとじんちゃんの手にあったティッシュを手に取る。
「仁ちゃんの口元にクリームついてたから拭いてあげたんよ。オーバーリアクションなんやから〜」
「や、えっ……」
まだ状況を理解してない仁ちゃんを見て思わず笑ってしまう。
「なんだ、舜それちゃんと食べ切ってね」
「うん!」
笑顔でそう返して柔の背中を見送る。その間も仁ちゃんは俺の顔を信じられないというな顔で見つめていた。
「どうしたん?仁ちゃん」
少し顔を近づけようとするとばっと手で口元をガードされる。傷つくなぁちょっと。
でも子犬みたいに怯える仁ちゃんが可愛くて愛おしくなった。
「お、お前何したかわかってんの…?」
「ん?クリーム取ってあげただけやで?」
「っ………」
何もなかったような顔をする俺に仁ちゃんは怒るような顔をするが耳も顔も赤くなっていた。
その後頭をぐしゃぐしゃとかき大きくため息をついて俺をきっと睨む。
「お前な、そうやってふざけるの、こういう事でするのは…」
「ふざけてへんよ」
笑顔はなく無表情でそれに答えると、仁ちゃんの顔からも表情が消えた。
仁ちゃんはいつものように俺がふざけてちょっかいをかけた程度に思ってるんだろう。いつもそうだ。仁ちゃんは俺のことを年下の甘えたやつだと思っている。意識する対象にすら入ってないだろう。
でも、そのままじゃ俺はいられへん。
「本気やから、俺」
仁ちゃんの左手を握って耳元でそっと囁くと仁ちゃんがビクリとする。
薬指を撫でながら困惑する瞳を見つめる。
「しゅ、舜太……」
「仁ちゃん」
もう一度顔を近づけると仁ちゃんはぎゅっと目を瞑る。さっきのように手で守るような仕草はしない。
このまま奪えたらーーーー
「おーい、もう着替えないとスタジオ借りる時間終わるぞー」
遠くから声が聞こえた途端、仁ちゃんがはっとした顔をして俺から距離をとる。
「ん?何してんのお前ら」
「あ、え、いや、その…」
あわあわとする仁ちゃんをはやちゃんが不思議そうな顔で見ている。
「仁ちゃんの服にケーキついとったから拭いてあげてん」
「おいおい柔太郎に怒られんぞそれ」
「大丈夫!綺麗にしたから。ほら仁ちゃん、一緒に行こ?」
何もなかったように、いつものように、俺は仁ちゃんに笑顔を向ける。
違うのは仁ちゃんの俺への感情だけ。
固まって動けない仁ちゃんの手を取って、自分の分のケーキの皿を持って楽屋へ向かう。
ああ惜しかったなぁ、あとちょっとやったのに…なんて思いながらも俺は高揚感でいっぱいだった。
2人だけの、初めての内緒。
口の中に残る甘い舌触り、もっとこの恋の味に溺れてしまいたい。
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タイトルは検索避けのためいじってあります(デリケートな部分なので何度も書いてすみません!)
単純にインライネタで書こう!と思っていたら結構真面目にキスプラ歌詞ネタになってしまいました。
自分が本当にみ!に落ちたきっかけの大好きな曲なのでめちゃくちゃ思い入れがあるんですよね。
本当に語り尽くせないぐらいみんなのパフォーマンスが素晴らしくて…。本当に1番大好きな曲です。
歌の内容を小説に落とし込むって思っていた以上に難しいですね…というかちゃんと伝わるのか心配な気持ちです…。
💛くん視点も書きたいなーと思うのですが未定です。