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「なぁ、未来。…その痣、ほんまは何があったん?」
その日は、2人で屋上で久しぶりに一緒にお昼ご飯を食べよった。
誘ったんは僕や。
理由聞きたかったんもあるけど、
最近ひやかされるん嫌かな思って2人でご飯食べよなんか言われへんかったけどな、2人になりたくて。
質問の返事には、未来はしばらく無言やった。
大好きな唐揚げを目の前に手を止めて、
何か言いたげな虚ろな目をして____
「……ッ…言いたくないなら、しゃあないねんけど…」
僕も言葉に詰まるけど、
これ以上、そんな目で、毎日新しい痣作って。
そんなんもう見てられへんやんか。
「心配やねん……、僕にできることなんかないかな」
そう言うと、
いつも笑ったり、強気な未来の目から
涙が溢れてきた。
ほんで、僕の方を見て
『そう、ちゃん…………』
2人ん時しか呼ばん呼び方で僕の名前を言うて
僕に抱きついた。____
ほんで、今までの事
泣きながら、ゆっくり、話してくれた。
未来んとこの親父さん、そないに変わってもうたんやな__
実の娘にまで手をあげるほど____
「ほうか……、うん…」
憧れてた父親に暴言暴力振るわれるって____
「辛かったな……、うん…」
未来の背中をポンポンと擦りながら、
ゆっくり相槌を打ちながら
そん時思ったんや。
〝僕が未来を守る〟
て。
今思うとほんま小っ恥ずかしいけど
「未来は僕が一生守るから…
いつでも頼ってええからな。
心配かけんといて、頼むから。
……約束や」
そんな言葉を言うとった。
未来は、泣きながら
『うん……ありがとう』と。
ギュッと僕に抱きついた。
ほんまは、未来の事が好きとかまで言おかな思ったけど、それはそれで今は違う気がして。
それでも、一生未来とおる約束ができた事が嬉しかった。
それだけで、よかったんや。
だから、
これからずっと僕と一緒に未来はおって、
防衛軍にも一緒に入って
一緒に高め合ってく、
それと同時にこうやってたまに
抱きしめ合って____
そう、あわよくば、なんて考えよったんや____