🦄「おはようございます」
そう言って、いつものように挨拶してくるこいつ
🐨「ん」
俺はそっけなく返す
親の会社を継いで社長になった時
「秘書をつけろ」と言われ、しぶしぶ部署を見て回っていたら
昔と変わらず、笑顔で話すあいつを見つけた
まさか、こんな所で再会するなんてな…
運命と言うべきか、何と言うべきか…
数年間、音信不通だった奴と会社で再会するなんて
俺は両親からの重圧が嫌で少しずつ変わった
冷たく酷くなる俺から、あいつを突き放さないと傷付けてしまうと思った
だから、わざと喧嘩してまで音信不通になっていたのに
こんな所で会ってしまっては何の意味もない
だが、不思議な事に
あいつの笑顔を見た瞬間、側に居てほしいという何とも意味の分からない感情が現れた
雷にでも打たれたかのように、全身があいつを求めた
気付けば、俺はあいつの名前を呼んでいた
俺は不甲斐ないと思ったが、他に秘書にしたい奴なんかいなかった
体を売ってくるような女や、自分の利益だけを考える男
そんな奴らより数万倍も信用できたし、秘書にしたかった
“社長と秘書”という近い関係になったからと言って、仲が良くなるわけではない
むしろその逆だ
“幼馴染”という関係を削ったように、俺らには上下関係ができた
あいつは、昔のように笑顔を示さない
まあ、仕方なくもないだろう
俺がこんなになってしまった以上、あいつが俺に笑顔を向けるはずない
はぁ、昔の関係に戻る事ができたら…
ホソガともう一度…
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コメント
2件
あぁ、ナムさん、、そう思ってたのね、、😭😭😭😭 うあぁ切ない切なすぎる、😭 次回も楽しみにして待ってます!