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短編 ストーリー 。 創作 注意 。
「 死ぬ前に 、 僕の話を聞いてくれませんか 。 」
私は 、 今から飛ぼうとしている 。 それも 結構高いところから 。別に誰かの同情を買おうとしてない 、 ただ 飽きただけ。 呆れただけ。 自分の人生に 。 なら死んだほーがマシ。
ここのビルには何も思い出がない。ただ足を運んだだけの 友達の家でもない自分の家でもないどこかのビル。 さて、考えるのも無駄だ 、 さっさと飛ぼう。
そう思い、 靴を脱ぎ 綺麗に揃えて 飛ぼうとした瞬間 誰かの声が響き渡る 。 その声は爽やかで 聞き馴染みのない やつの声だった 。
「 死のうとしてるならば 、 僕の話を聞いてくれないかい ? 」
「 誰ですか。あなたは 」
私がそう返すと 彼は微笑みながら返した。
「 はは 、 もうすぐ死ぬのに 名前なんて聞いてどうするんだい ? それより 、 僕の話を聞いてくれるかい ? 」
私は 少し考えて 死ぬ前に聞く話なんて ただの説教じみた やつだろうと思い 無視して 飛ぼうとすると、
「 僕は止めないよ 。 だって貴方の 人生だからね 。 」
私はその言葉に反応して 飛ぼうとした足を引っ込めた 。 少し 興味本位もあり 、 その同年代っぽい 少年 の 話を聞くことにした。
「 僕 、 こう見えても 君と同じ 人生に飽きた人なんだよ 。 」
「 はぁ 、、、 」
別に 死ぬとか生きるとかの話ぢゃなくてただの世間話を少年は私にした。 例を例えると、、んー。あ、放課後に話しをする 中学生みたいな。2人っきりでしょーもない話して笑い合うみたいな 、 笑っては無いけど。
「 、、、 。 」
「 どうかした ? 」
なんか 、 私は笑ってないのに君が笑ってるって。 少し可笑しい状況かな 、と思ったら少し笑みを浮かべた。
「 ふっ 、 」
その表情を見た君は少し驚いてる表情を見せた後、私よりも大きく口を開き笑って見せた。
「 笑った顔 素敵じゃないか 。 僕は好きだなその笑顔 。 」
そう言われたのは初めてで 少し新鮮な気持ちと同時に少し恥じらいが伴った。でも 、 悪い気はしなかった 。 こいつが好きなのかと言われたら大っ嫌いだが 、 一緒にいて安心する人だなって思った 。 思えるようになった 。そこら辺は感謝してる 。
「 そう 。 」
「 素敵な笑顔も見た所で 僕の話は終わりだけど 、どうする ? 」
少年 は 私に手を差し出して 私は首を傾げる。
「 このまま 死ぬか 、 僕の話をもっと聞いて死ぬか 。 どっちがいい ? 」
その表情 は 笑ってるようにも見え 、どこか虚しさが 漂っていた 。 死ぬのは確実なんだ。それは自分でもわかっている 。 でも。
「 私は 、 」
少し 、 もう少しだけ 。
「 あなたの話を聞きたいです 。 」
死ぬのを 延期します 。 ここに居ていいのなら 、 懐かしい気持ちでいたい 。
END 。