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虫潜病
体の中に虫がいるような感覚を覚える
虫は取り出しても数日で体内に生息している
血液や肉から生成全身の気持ち悪さ、貧血、体力の低下に苦しむ
発症原因:寄生虫
治療法:不明
珀斗「今回は虫の気配」
薫「何いきなり」
モモ「あの、大丈夫ですか?」
珀斗「はい、大丈夫ですよ。それでは、こちらへどうぞ」
そう言われ案内された部屋は診察室だった。
珀斗「それで、今回はどう言った症状で」
モモ「あの、全身が気持ち悪くて、でも普通の病院を受けても何も分からないって言われて」
薫「他に何かこれといった症状はないかしら?全身の気持ち悪さだけだったら判断が難しいの」
モモ「えっと、今日の朝に、吐き気に襲われてトイレに吐きに行ったんです。そして吐いたのが虫だったんです。」
珀斗・薫「えっ?それ先に言うことじゃない?」
珀斗「えっと、全身の気持ち悪さに虫の嘔吐、【虫潜病】だね」
薫「えぇ…」
珀斗「はい、はい、今回は僕がやるよ」
モモ「えっと、そちらの女性は…」
薫「あっ、ごめんない、自己紹介がまだだったわね、私は薫、こっちのパッとしないのが珀斗よ」
モモ「薫さんに珀斗さんよろしくお願いします。それで薫さんは虫が苦手なんですか?」
薫「あはは、小さい時、顔に蜘蛛の巣が顔に張り付いたのが原因でそれ以来虫が苦手になったのよ。」
モモ「わぁ…」
珀斗「それじゃあ雑談もそれまでにして、病室はこっちだよ」
モモ「あっ、はい」
珀斗とモモは病室までの移動中話をした。
モモ「珀斗さんは、どうして奇病を専門にしてるんですか?」
珀斗「ん〜僕の周りには奇病を持つ人が多く居てね。それで何も出来ずに亡くなっていくのを見てきたんだ。それが奇病院を作った最初の目的だね。しかし、珍しいこともあり、研究自体必要になった、だから研究所兼病院って形になってるんだ」
モモ「大変なんですね。」
珀斗「そうこういってるうちに着いたよ、ここが君が寝る場所だよ」
そう言い、着いた部屋の窓の外には、森が広がっていた。
モモ「綺麗な景色ですね」
珀斗「涼杏は自然が好きでね、よく植物などを育ててたんだ」
モモ「涼杏?育ててた?」
珀斗「いや、忘れてくれ、また明日来るよ。」
その日の夜
モモ「うぅ、気持ち悪い…視界がふらふらする。」
朝
珀斗「おはよう起きてる?」
モモ「あっ、おはようございます。」
珀斗「大丈夫そうでは無いね、とりあえず立てる?」
モモ「多分大丈夫だと思います」
そう言いつつも、モモはふらふらとした足取りだった。
珀斗は車椅子を持ち寄り、移動を始めた。
移動先は、研究室。
モモ「あの、ここは?」
珀斗「ここは研究室だよ、とりあえずここに仰向けになって、数分で麻酔が効いてくると思うよ」
数分後にはモモは眠りへと入っていた。
珀斗「ふむ、体内作用に対するサンプルは採取できた。あとは、症状強化の薬を入れて経過観察だな。」
数時間後、モモは病室で目を覚ます。
モモ「あっ、痛いっ、痛いっ、痛いっ」
痛みのある腹部へと目を向ける。
そこには、お腹の肉を食い破り、外へと這い出でる、幼虫の姿があった。
薫「あんたが掃除しなさいよ」
珀斗「わかってるよ、あと一つで完成する。待っててね」